【はじめに】
アドラー虎の巻を手に入れたあなたが今もっとも気になっていることは「アドラーの思想は、自分に役立つのか?」、言葉を変えれば「アドラーの思想は、学習する価値があるのか?」ということではないでしょうか?
そこで本レポートでは、以上の問いに答えるためにアドラー思想の本質をわかりやすく解説することにしたのですが、わたしが今もっとも気になっていることは、あなたがアドラーの思想に興味をもった理由についてです。
あなたがアドラーの思想に興味をもった理由を教えてくれませんか?
わたしは父親から「他人に質問するなら、まずは自分の話をするべきだ」と教えられました。
ですからまずはわたしが「アドラー虎の巻」を無料配布している理由を説明して、それから本題に入りたいと思います。
わたしが11歳のとき、父親の仕事の都合でイタリアに住むことになりました。わたしの両親は、わたしを現地イタリアの小学校でもなく、インターナショナルスクールでもなく、バスで片道1時間もかかる日本人学校に通わせることにしました。
わたしは父に「なぜ日本人学校なのか?」と質問したのですが、父の回答は「日本人には日本の教育を受けさせたい」とのことでした。
子どもだったわたしは、父の意見を素直に受け入れました。なぜならば日本経済がものすごく強かったからです。「日本製品=質がいい」のは世界中で常識になっていて、日本車もウォークマンも大人気でした。
当時は日本人のほとんどが「いい学校、いい会社、いい人生」といった昭和すごろく的な発想を信じていたはずです。
だからわたしも受験勉強を頑張って、なるべく偏差値の高い大学を卒業し、有名企業の内定を勝ち取ることが合理的な行動だと信じていたのです。
しかしわたしにとって、予想外だったことがありました。なんと・・・・・いわゆる先進国のなかで日本の経済成長だけが停滞し続けているのです。
高校生の頃は「失われた10年」といわれ、20代の頃は「失われた20年」といわれ、30代になり平成が終わる頃には「失われた30年」といわれ、コロナ禍が収束した現在でも復活の兆しはありません。
日本経済が弱くなることは、わたしにとっては大問題です。なぜならばわたしの人生戦略には「日本経済は一流」という大前提があったからです。
もちろん大前提がゆらげば、人生戦略を見直す必要がでてきます。しかし「日本経済はオワコンになりつつある」なんてそう簡単に受け入れられるわけがありません。
そもそも日本経済が弱体化していることを受け入れたところで・・・・・どうすればよいのでしょうか?
昭和の時代は、「みんな」がひとつの大きな船にのっていました。だから船がいい方向(豊かな社会)に向かうことで「みんな」が幸せになれました。
だから「いい学校、いい会社、いい人生」というスローガンは、「わたし」も「あなた」も幸せになるために有効なメッセージでした。しかし船は目的地(豊かな社会)に到着しました。
「わたし」も「あなた」も別の船に小さな船に乗っていて、それぞれの目的地(幸せ)に向かって航海せざるを得なくなっています。
そう。目的地は「わたし」と「あなた」で違うのです。だから目的地は自分で決めるしかありません。とはいえ目的地を決めることにさえ、いろいろな試行錯誤が必要です。試行錯誤すれば当然、いろいろな失敗があります。
わたしはここで大きな問題に直面しました。減点方式の日本教育で育ったわたしは、失敗を過剰に恐れる大人になっていたのです。
だからわたしは、試行錯誤もできず、目的地を決めることすらできず、「どうすればよいのでしょうか?」と他人にアドバイスを求めて行動しては「裏切られた」と不満をもらしていたのです。
しかし・・・・・わたしが当時感じていた不安も恐怖も全部、わたしの勘違いや思い込みだったのです。アドラーの思想は、勘違いや思い込みに気づき、自分で決めた目的地に向けて行動する勇気を与えてくれました。
わたしがアドラー思想の実践をお手伝いする仕事をしているのは、そういう理由からなのですが・・・・・なぜあなたはアドラーの思想に興味をもって、本レポートを読んでいるのでしょうか?
是非、メールマガジンの返信にて、あなたがアドラー虎の巻を手に入れた理由を教えてほしいのですが・・・・・わたしの個人的な話は終わりにして、そろそろ本題に入りたいと思います。
「自殺者をゼロにする」ために活動している坂口恭平さんは、「いのっちの電話」という無料サービスを2012年にスタートさせ、10年以上の活動実績があります。
堀口さんの著書「苦しい時は電話して」には、堀口さんの携帯電話番号が公表されているのですが、堀口さんは1日に7人ほど、1年に2,000人ほどの人たちと会話をするそうです。
そんな堀口さんは興味深いことに気づきました。堀口さん曰く、相談者の「死にたくなるほど」の悩みにはいろいろなものがあるけれど、つきつめれば「人間関係の悩み」が原因なのだそうです。
アドラーは「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」ことを喝破(かっぱ)しましたが、あなたがアドラーの思想に興味をもったきっかけも、対人関係の悩みが原因なのではないでしょうか?
わたしの経験上、自己嫌悪や孤独、モヤモヤした友人関係、学校や職場での強烈なストレス、恋愛のウジウジ、結婚生活のピリピリやマンネリ、育児のドタバタ、家族のイザコザに頭を悩ませている人が多いようです。
あなたはどのような悩みを抱えていますか?人間関係をどのように改善したいですか?
わたしの経験上、夜はぐっすり眠れて、朝もスッキリ起きることができ、日中は「あの人たち」の言葉や行動に振り回されて右往左往することなく、自分にとって集中できる充実した時間を過ごしたい・・・・・という方が多いようです。
あなたが抱えている問題を解決したら、どんな日常があなたを待っているでしょうか?是非、あなたの意見をメルマガの返信にてお知らせてください。
さて・・・・・本レポートを読んでいるということは、現時点のあなたは問題解決の糸口を見つけられていないのでしょう。
「アドラー虎の巻」を最後まで読めば、人間関係の悩みからあなたを解放する糸口がきっと見つかるはずです。
あなただけでなく、日本人は対人関係の問題に苦しんでおり、もはや社会が回らなくなりつつあります。まずはざっと現実の数字を見てみましょう。
1つ目は「自己肯定感」。自分は価値のある人間か?という質問に対して、イエスと答える割合が日本は異常に低いのです。日本以外の3か国(米国、中国、韓国)はいずれも8割超だったのに、日本は最低の44.9%なのだそうです。(参考記事:日本の高校生の5割以上「自分に価値なし」)
2つ目は「不登校」。文部科学省の全国調査によれば、2021年度に30日以上登校せず「不登校」とされた小中学生は、前年度から24.9%(4万8813人)増え、過去最多の24万4940人だったそうです。(参考記事:小中学生の不登校急増、最多24万人)
3つ目は「引きこもり」。2023年3月31日に内閣府が公表した2022年度「こども・若者の意識と生活に関する調査」によれば、引きこもり状態にある人は、15~39歳で2.05%、40~64歳で2.02%おり、全国の数字にあてはめて約146万人と推計されています。(参考記事:引きこもり、全国で146万人と推計)
4つ目は「少子高齢化」。少子高齢化の最大の原因は「未婚化」ですが、生涯未婚率は上昇し続けています。(参考記事:「男性の生涯未婚率28.3%」の一方で…「年収900万円超の30代後半の男性、9割が既婚者」の現実が示す、残酷な未来図)
5つ目は「孤独死」。国土交通省が集計した「死因別統計データ」によると、2003年時点では1,441人だった65歳以上の高齢者による孤独死数が、2018年には3,867人となり、15年の間におよそ2.6倍増加しています。(参考記事:高齢者の孤独死に関する問題点と対策)
他にも『イジメ』、『ハラスメント』、『毒親』、『離婚』、『うつ病』など、日本には対人関係の問題が山ほど転がっています。あなたはどのような問題を抱えているでしょうか?
あなたに質問があります。
あなたが抱えている人間関係の問題を解決しないと、どんな悪いことが起きるでしょうか?
このような話をすると、わたしはいつも「会長」のことを思い出します。
「会長」はもちろんあだ名です。わたしが小学5年生の時に引っ越したマンションの管理組合の初代会長だったことから、みんなから「会長」と呼ばれていました。
「会長」は笑顔が素敵なおじさんで、不思議な魅力の持ち主でした。しかし「会長」はある日、子どもを連れて「夜逃げ」して、わたしたちの前から姿を消しました。
両親から聞いた話では、「会長」は勤め先の会社でそれなりの地位にいたようなのですが、社長と大喧嘩して勢いで退職したものの、再就職先がなかなか決まらずに経済的に困窮し、とうとうマンションの管理費を滞納し・・・・・・ということのようでした。
「会長」は、職場の人間関係をぶち壊したことによって、毎月の安定した数十万円(?)もの給料を失い、マンションを失い、家族団らんの時間を失ったのです。
良好な人間関係を構築できないことの悪影響は計り知れないものがあります。良好な人間関係を構築できないことが原因であなたが孤独死するだけならまだしも、周りにいる大切な人の人生まで狂わせてしまう可能性だってあるのです。
あなたが抱えている人間関係の問題を放置することで、犠牲の代償としてあなたが支払う肉体的・精神的・時間的・金銭的ダメージはどれくらいあるでしょうか?あなたの周りにどのような悪影響を与える可能性があるでしょうか?
良好な人間関係を構築するために、どのようなことが必要でしょうか?
残念ながら・・・・・「対人関係の悩み」を抱えていることを自覚できたとしても、「どうすればよいかわからない」場合がほとんどではないでしょうか?
そもそもなぜ・・・・・・社会生活を営む上でもっとも重要な「良好な対人関係を構築するスキル」について、わたしたちはほとんど何も知らないのでしょうか?
わたしがお世話になった高校は、3年間クラスが変わらない学校でした。入学した初日に、担任の先生はこういいました。「3年間クラス替えはありませんし、担任も卒業するまでわたしです。同じメンバーで3年間を過ごすことで、生涯の友人をつくってもらいたいのです。」と。
わたしがお世話になった高校ほど極端ではないかもしれませんが、あなたの学校生活でも「みんな仲良し」が大前提になっていたのではないでしょうか?
「みんな仲良し」という発想には無理があります。ですから日本以外の先進国では「みんな仲良し」という教育ではなく、「差別はするな」という教育方針が一般的です。
ようするに日本以外の先進国の学校教育では、「嫌いな人がいること」を認めているのです。しかしだからといって、「あいつは嫌いだ」と言葉に出してはいけないし、他人が勉強することを邪魔することは校則で禁止されていたりします。
つまり日本以外の先進国においては、「みんな仲良し」という前提がなく、友人や恋人をつくるために思考錯誤せざるを得ない状況が、「良好な対人関係を構築するスキル」を育てているのです。
仮に「みんな仲良し」が真実であるならば・・・学校には『イジメ』はないし、会社には『ハラスメント』はないし、家庭には『毒親』も『価値観の相違』もないでしょう。
進学したら・・・就職したら・・・恋愛したら・・・結婚したら・・・出産したら・・・幸せになれるというのは、「みんな仲良し」を前提にした幻想でしかありません。
現実の社会生活では、進学、就職、恋愛、結婚、出産してから「良好な人間関係を構築できるか?」が重要なテーマになっています。
しかし日本では「みんな仲良し」的な幻想を信じた挙句に、人生をこじらせてしまっている人も多いのです。
たとえば日本では恋愛は「告白」からスタートします。「これからは恋人同士ということでよいですか?」とお互いに確認してからでないと、恋人関係がスタートしないのです。
勘のいい人ならお気づきかもしれませんが、恋愛が告白からスタートするのは『日本だけ』なのです。裏を返せば「わたしたち交際している」という大前提がないと、恋人関係をスタートできないほどコミュニケーション力に自信がないのです。
一方で欧米では「告白」する作法はありません。「恋人関係」が先にあって、自他共に認める「恋人」は自然と誕生するわけなので、「これからは恋人同士ということでよいですか?」とわざわざ確認する必要なんてないわけです。
つまりわたしが伝えたいことは・・・・・「みんな仲良し」的な幻想や、交際する前に「告白」する作法を、さも当たり前に信じている日本人が、「人間関係」が核にあるアドラー思想を理解することは至難の業であるということです。
そこでわたしは「日本人のためにアドラーをわかりやすく解説したい」と思うようになりました。わたしのアドラー思想の解説に興味がありますか?
宮崎駿監督は、映画『となりのトトロ』を鑑賞した子どもたちが「森に冒険に出かける」ことを期待していました。しかし宮崎駿監督の期待通りにはいきませんでした。
宮崎駿監督は、「最高の映画でした!ビデオテープが擦り切れるほど観ました!」という子どもたちからの反応に複雑な気持ちになったそうです。
きっとアドラーも読者に「良好な人間関係の構築」を期待しているはずです。読者から「最高の本でした!本がボロボロになるまで読みました!」と感謝されても、アドラーは複雑な気持ちになるでしょう。
だからわたしのアドラー思想の解説は、アドラー思想の『実践』に焦点を当てています。理由はシンプルです。アドラー思想はあくまでも「手段」であって、目的は「良好な人間関係の構築」だからです。
かつてのわたしのように、頑張って勉強して偏差値の高い大学を卒業したら、いつか運命の人と結婚できる・・・・・と信じるような過ちを繰り返してはいけません。たまたま出会った人と良好な関係を続けることで、「運命の人」をつくるのです。
かつてのわたしのように、経営学や会計などを勉強したら、よい顧客に囲まれてビジネス成功する・・・・・と信じるような過ちを繰り返してはいけません。赤の他人と良好な関係を続けることで、「お得意さま」をつくるのです。
あなたはアドラーの生い立ちや発言そのものを知ることにに興味がありますか?それとも良好な人間関係を構築することに興味がありますか?
アドラーの思想を理解すると、いろいろな人の「成功」の裏にある秘訣ががわかるはずです。恵まれない環境に不満があっても、夫婦仲が最悪でも、お金がなくても、人間関係を変えることで、あなたの人生を変えることができるのです。
たとえば・・・・
「自分が嫌いです。自分に自信がもてません。なぜならば過去に原因があり、そのために現在わたしは苦しんでいるのです。」というタイプの思考から抜け出せない方に紹介したい話があります。
先日、東京の麻布十番商店街を歩いていると、前から「五体不満足」で有名な乙武洋匡さんがやってきました。もちろん乙武洋匡さんは歩けないので、以下の画像にあるような機械にのって移動していました。
乙武洋匡さんが「五体不満足」で生まれてきた時、きっと乙武さんのご両親は「この子の未来はどうなるのだろう?」と不安になり絶望したかもしれません。しかし乙武洋匡さんは結婚し3人の子どもの父となり、不倫も離婚も経験して、選挙にも立候補して落選し、絵本作家としても活躍されています。
アドラー心理学は「過去を振り返らない心理学」といわれています。
ほとんどの人は問題が表面化するたびに「何が悪かったのか?」と自問自答を繰り返します。「何が悪かったのか?」と考えれば原因らしきものはきっと見つかります。
多くの人が「あの時、ああしていれば」と後悔したり、「なぜ?自分はこのように生まれてきてしまったのだろう?」と自分の恵まれない環境に不満を抱いています。
しかし原因がわかったところで、原因は過去のものです。タイムマシーンはありません。ですから原因が過去にあるとわかったところで、過去に戻って原因を取り除くことはできません。
あなたもアドラーの思想を実践すれば、過去に囚われずに前進することの意味を実感できるはずです。
平成でもっとも売れた新書『バカの壁』の著者、養老孟司先生は、「ある気づき」をきっかけに夫婦関係を改善できたそうです。
結婚したては相手の気に入らないところが見えてきますから、それを直そうとするわけですわ。
直そうとするとどうなるかというと、たいていは大喧嘩になっていくんですね。どんどんどんどん。
私ね、だいぶそれをやってですね、わたしもそういう時はかならず最後は、損得勘定に直すことにしてましてですね。
考えてみるとこうやって女房直そうと思ってしょっちゅう喧嘩してたらですね。全然割に合わんと、一文にもならないそれは。
考えてみたら、気に入らないと思っている自分の方を変えるのはタダじゃないかって結論が出てくるんで。自分の方を変えてしまうとどうなるかというとですね。1文もかからないんですわ。
それで家庭が平和になるからますます楽になります。そうすっと、これは丸儲けで、さらに考えると自分の好みも変えられないようで相手を変えようというのは僭越な話ですわ。
そしてそういう話をするときにみなさんが持ち出すのは、正義とかですね、どっちが正しいとか、そういう考え方です。これはわたしはとりません。正しいということが通るようであれば、そうでしょう、テロなんて起こってませんわ。わたしみたいに考えていれば。
【出典:Youtube】
アドラー心理学は、相手を支配したりコントロールするための心理学ではありません。自分が変わることで人間関係を変えることを目指します。「自分を変えるのはタダ」なので、あなたも今日からでも実践できるはずです。
とはいえ、自分を変えることはアタマでわかっていても難しいのです。どうすれば自分で自分を変えることができるのでしょうか?
アドラー心理学では、性格や気質のことを「ライフスタイル」という言葉で説明します。そしてアドラー心理学ではライフスタイルは、自ら選びとるものだと考えます。
アドラーの思想を実践すれば、あなたも「ライフスタイルを自ら選びとる」ことを実感できるでしょうし、人間関係のストレスからも解放されるはずです。
「将来のお金が不安だ・・・・」という人に紹介したいのが、20代のZ世代カップルが、わずか1年半で月収4,000万を達成した・・・・・という話。あなたは「冗談だろう?」と思うかもしれませんが事実です。
「えむゆみカップル」は『Pornhub(ポルノハブ)』というカナダで誕生したアダルトサイトに動画配信することで、月収4,000万円を稼いで貧乏から脱出しました。
自分たちの“プレイ”=セックス動画を自ら撮影して『Pornhub』で配信し、お金を稼いで生活しているエロ専門のインフルエンサーが海外では珍しくないそうです。
なぜアダルト業界に参入したのか?
りょーちん(男)さんは、仕事で大きなトラブルに巻き込まれて心身を壊し、仕事もお金も全て失ってしまう、という状況になってしまい、「何か……何か、ビジネスになるようなものは……」とチャンスを探していた時に思いついたのが『Pornhub(ポルノハブ)』での動画配信だったのです。
とはいえ動画配信のためにはあゆみ(女)さんの協力が不可欠です。りょーちんは恐る恐る、下手に下手に、丁寧に丁寧に計画を説明し相談すると・・・・あゆみさんの答えはなんと・・・・・「面白そう! やろうやろう!!」だったそうです。
このエピソードを紹介したのは、一見すると人間関係と関係ないように見えることも(たとえばお金を稼ぐこと)人間関係をベースに捉える必要があることに気づいてほしかったからです。
あなたに協力してくれるのも人間であり、会社であなたを評価するのも、お金を支払ってくれるのも、人間しかいないのです。
しかし実際に困難に直面すると「他人に助けを求める」ことを忘れて、「自分だけが頑張る」ことを選ぶ人がたくさんいます。
アドラーの思想を実践すると、「自分だけが頑張る」という限界の壁を突破する感覚を実感できるはずです。「自分だけが頑張る」では達成できない大きな結果を出す心の準備はできていますか?
とはいえ・・・・・まだこの時点で、「アドラーの思想が自分に役立つのか?」、「アドラーの思想を学習する価値があるのか?」ということを判断できない人がほとんどだと思うので、そろそろアドラー思想の本質的なところを話していきたいと思います。
ベストセラーかつロングセラーにもなっている有名なアドラー本である「嫌われる勇気」の表紙には、赤文字で『自己啓発の源流「アドラー」の教え」とかかれています。
「自己啓発の源流」とは、どういう意味なのでしょうか?
その疑問をひも解くヒントは、「嫌われる勇気」の本文にあります。
アドラー心理学に関していえば、明らかにギリシア哲学と地続きにある思想であり、学問であるといえるでしょう。(引用:嫌われる勇気)
アドラーを理解する鍵は、ギリシア哲学にありそうです。ではギリシア哲学とはどのような思想なのでしょうか?
エジプトの思想と対比すれば、ギリシア哲学を直感的に理解できるはずです。ギリシアの人たちは、地中海の対岸にいる「神に祈れば救われる」と信じるエジプトの人たちを軽蔑していました。
そう。ギリシア思想は「神に祈れば救われる」という思想の対極にある思想なのです。ハッキリいえば、ギリシア思想とは「神に祈っても問題は解決しないぞ!」という思想なのです。
アドラーの思想はギリシア哲学の延長線上にあります。ですから「●●(条件)すれば、救われる(結果)」という条件プログラム的な発想を否定しています。
裏を返せば「●●(条件)すれば、救われる(結果)」と信じることのできる人にとっては、アドラー心理学を学習する必要性はないということです。
もっと具体的に言えば、いい学校に入学すれば・・・いい会社に入社すれば・・・出世すれば・・・結婚すれば・・・投資すれば・・・起業すれば・・・出産すれば・・・資格を取れば・・・痩せれば・・・整形すれば・・・身長が伸びれば・・・定年すれば・・・幸せになれるといった条件プログラム的な思想を信じることができる人にとっては、アドラーの思想は不要でしょう。
あなたがアドラー思想を学ぶ必要性はありそうですか?
歴史を振り返れば、日本人はいろいろなものに裏切られてきました。
国家に裏切られ(敗戦)、天皇に裏切られ(人間宣言)、イデオロギーに裏切られ(キューバや北朝鮮への亡命)、政治に裏切られ(学園闘争)、性愛に裏切られ(テレクラ・ナンパ)、経済成長に裏切られ(バブル崩壊)、受験勉強に裏切られ(氷河期世代、派遣労働)、宗教に裏切られ(統一教会、オウム真理教)・・・といった具合です。
日本人は裏切られるたびに「こんなはずじゃなかった」という挫折感を味わってきました。そして挫折と失望を繰り返した結果、日本人は何に期待していいかわからなくなりました。
以上の歴史的な経緯を考えれば、日本でアドラーが人気なのも偶然ではないと思います。
なぜならばすでに説明したとおり、アドラーの思想はギリシア哲学の延長線上にある思想であり、「●●すれば、救われる」という条件プログラム的な発想を否定するところからはじまっているからです。
「●●(条件)すれば、救われる」と信じた結果、「こんなはずじゃなかった」という挫折感を味わっている日本人には、アドラーの思想はピッタリです。
あなたがアドラーに興味をもった理由も、なにかしらの「こんなはずじゃなかった」感を抱えているからではないでしょうか?
心当たりがある方は、是非、ベストセラー&ロングセラーにもなっている「嫌われる勇気」や「幸せになる勇気」などのアドラー本を読んでみることをおススメします。
しかし残念ながら・・・・・アドラー本を読んでも「ためになる話でした」、「とても参考になりました」などの感想をもつだけで、結局のところ行動につながらない人も多いのです。
つまりアドラーの思想に触れた多くの読者が、まさに「となりのトトロを鑑賞したが、森に冒険にでかけず、自宅から一歩も外に出ない」という状況にハマっているのですが、そのことにすら気づいていないケースも珍しくないのです。
せっかくアドラーの思想に出会ったのにモッタイナイ・・・・と、わたしは思います。そこであなたに「アドラー虎の巻」をプレゼントすることにしたのです。
さて、そろそろあなたもアドラーの思想を実践したくなっているかもしれませんが・・・・・「アドラーの思想を実践しよう!」といわれても漠然としていますよね?
アドラーの思想を実践する上で、まずは何を目標にするべきでしょうか?
さきほどから何度か紹介している有名なアドラー本「嫌われる勇気」と続編「幸せになる勇気」を参考にして考えてみましょう。
「嫌われる勇気」は、「大学図書館の司書」で働いている青年が、哲人との対話を通じてアドラーへの理解を深め、「アドラーの階段の最初の一歩」を踏み出すことを決意する物語です。
続編の「幸せになる勇気」は、「アドラーの階段の最初の一歩」を踏み出したはずの青年が、相談相手の哲人から「あなたは本当にアドラーの階段の最初の一歩を踏み出したのか?」と問われる物語になっています。
つまり「嫌われる勇気」も「幸せになる勇気」も「アドラーの階段の最初の一歩」を踏み出すことが重要なテーマになっているわけです。
明日のメールマガジンでお届けするアドラー虎の巻の【本編】では、「アドラーの階段の最初の一歩」を踏み出すための具体的な3つのプロセスを解説していますので、楽しみにしていてください。
アドラー虎の巻の【本編】は、明日の朝8時頃にお届けする予定です。それではまた明日、お会いしましょう!