デモクラシーの鉄則 ~ 事後法では裁かない

デモクラシー

韓国女子バレー界のスーパースターが過去のイジメ加害によって、代表から無期限追放されるという騒動があり、その火種が他のプロスポーツ界や芸能界に飛び火して大炎上しています。

日本でも人気お笑いコンビ「EXIT」の兼近大樹さんが、過去に売春防止法違反で逮捕されて罰金刑になっていたことが話題になったことがありますが、芸能界から追放されることもなく今日もテレビに出演し続けています。

韓国では「過去の所業により裁く」することが当たり前になっているようです。その一方で過去の日本は韓国に対して「日本が過去にやったことは、全部悪かったので謝ります」という態度をとっています。

外国人が日本にきて驚くことのひとつとして、日本人が「すみません」という言葉を口癖のように使うことがあるそうなのですが、日本という国も謝る必要のないことまで謝り続けているのです。今日はいい機会なので、歴史を振り返りつつそのことを明らかにしておきたいと思います。

究極の土下座外交

終戦から50年が経過した平成7年11月14日、当時の首相だった村山富市は「韓国大統領の書簡」にて、韓国併合条約(1910年8月2)は「(日本と韓国の)大きな力の差を背景とする双方の不平等な関係のなかで締結された(中略)民族自決と尊厳を認めない帝国主義時代の条約であることは疑いをいれない」と述べました。

おそらく現在においてもほとんどの日本人が「力づくで韓国を侵略して併合までしちゃったんだから、やっぱり日本が悪い」というように信じて疑いもしていないでしょう。そしてそのことを正面から論じることは日本の大手メディアではタブーになっています。しかしだからこそ大問題なのです。

なぜ大問題なのか?なぜならばこの書簡が、日本の謝罪外交、土下座外交のはじまりだったからです。外国が何かいってくるとすぐにペコリ。ペコリでも相手の気が済まないなら土下座したり・・・そして謝ってばかりの政治家をみているうちに、日本人の無意識には罪の意識が埋め込まれてしまったのではないでしょうか。

あなたは「悪いことをしたんだから謝るのは当然でしょ?」と思うかもしれません。しかしやっぱり謝る必要なんて1㎜もなかったのです。なぜならば・・・・「第一次世界大戦まで侵略という概念はなかったから」です。

植民地主義

近代欧米国際法がスタートした近代初頭から第一次世界大戦(1914年~18年)までは、「文明の低い」地域は無主地であるとされ、欧米帝国主義国がこれを戦争によって植民地にするのは当たり前のことでした。

だから日本が韓国が併合したとき、これに反対する欧米諸国は皆無でした。それも当然、ポルトガル、スペイン、オランダ、イギリス、フランス、アメリカも、侵略して原住民を皆殺しにして黒人奴隷を輸入して経済開発をすること(植民地主義)を繰り返してきたからです。

植民地主義の原則が否定され、植民地が独立しはじめたのは、なんと第二次世界大戦が終わってのことでした。しかも第二次世界大戦が終わってからも、植民地がすぐに解放されたわけではありません。

例えばインドが独立したのは1947年。ブルネイが独立したのは1984年。かつての植民地の99%が消滅し、96の独立国が誕生したのはなんと、戦後40年が経過した1985年のことだったのです。

デモクラシーの鉄則

デモクラシーの鉄則は「事後法では裁かない」です。難しいことでもなんでもなく「現在の基準で過去を裁くことはしない」という当たり前のことをいっているだけです。

日本が韓国を併合した1910年当時、侵略して併合することは国際法上、何ら問題ないことだったし、だから韓国併合に反対した欧米諸国は皆無だったことはすでに説明しました。

デモクラシーの鉄則に従うなら、現在の国際法の基準をもってきて、過去に締結した日韓併合条約を問題にするのはナンセンス極まりない暴挙です。もちろん個人的に歴史を振り返って反省するのは「良心の自由」の観点から否定されるべきことではありませんが、国として謝る必要性はどこにもないのです。

そのことは世界を見わたしてみれば一目瞭然でしょう。

例えばロシア領土の多くはロシア帝国の侵略によって獲得したものです。アメリカもハワイを独立させる気はなさそうですし、アメリカ本土をインディアンに返すつもりもなさそうです。

またイギリスが香港を返還したのは1997年。しかもイギリスが香港を返還したのは「植民地にして悪かったから」ではなく、1898年の九竜咀嚼条約によって獲得した、香港を99年間租借(領土を借りて統治すること)する権利を失ったからでした。

さらに中国も清の時代に侵略によって獲得した土地を手放す気はないようです。例えばチベット。他にもウイグル。いまだに中国には、少数民族を迫害しているのではないか?という疑惑がつきまとっています。

さらにさらに日本人の好感度も高いフランスも、南太平洋の100を超える島々を仏領ポリネシアとして支配し、そのなかの南太平洋のムルロア環礁では1966年から1974年までに41回の大気圏内核実験をやり、95年には地下核実験までやっています。

日本は原住民をジェノサイドすることもありませんでした。第二次世界大戦後はすみやかに植民地を清算しました。他国からアレコレいわれる筋合いはありません。ましてや現在の基準を持ち出してきて裁かれる道理もありません。国として謝る必要性なんてものがあるわけがありません。

「謝れといわれたらとりあえず謝る」という態度が心身ともに染みついてしまっている人は、村山富市をはじめとしたペコリ外交、土下座外交を得意とする政治家たちの被害者かもしれません。この機会に心身ともにリフレッシュされることを望みます。