道徳の時間

来年の春から中学校でも道徳が正式な教科になります。通知表の評価は数字ではなく記述式になるそうです。文部科学省は道徳の教科化について以下のようにコメントしています。

物事を多面的・多角的に考え、自己の生き方についての考えを深める学習と捉え、児童生徒の話し合いを通じた課題解決型学習。

「自己の生き方についての考え方を深める学習」がはじまるそうです。もしかすると子どもから「なぜ?お父さんお母さんは、今の生き方を選んだの?」と子どもから遠回しに質問される場面もあるかもしれませんね。

さて道徳の教科化で懸念されるのは「価値観を押し付けられるのではないか?」という問題です。

道徳教科化の懸念

道徳の教科書では「愛国心」、「郷土愛」、「父母を敬愛せよ!」ということが教えられるようです。要するに愛国心や郷土愛などが「義務化」されるということです。

三島由紀夫は愛国教育に反対しました。なぜならば愛国心の義務化により『エセ愛国者』が大量生産されることを懸念したからです。「わたしこそが国を愛する人間です!」とわざわざ学校でアピールすることで内申点を上げようとする生徒がたくさん出てくることを予想したのです。

実際に戦前の教育では教育勅語を丸暗記させられ、教育勅語の理念をそっくりそのまま受け入れる人間が良しとされた時代があったことを忘れてはいけません。事実、戦後にはたくさんの日本人が一夜にして「天皇万歳」から「アメリカ万歳」を叫びました。

歴史は繰り返されるのでしょうか。先生が教え方を一歩間違えると、生徒は先生の顔色をうかがって「答え」を探すようになるでしょう。あなたもこれから何かを勉強したいかもしれませんが、無意識に「他人の顔」をうかがって勉強するテーマを選んでしまっていないでしょうか?