いまだ人間を幸福にしない日本というシステム ~ 偽りの現実から覚める

いまだ人間を幸福にしない日本とい

高度経済成長を目指したはずなのに、それほどまでに豊かさや幸福感を実感できないのはなぜなのだろう?と疑問に感じたことがあるけれど、答えがわからないので漠然とした不安を抱えたままでいる・・・という人は、日本には少なくないと思います。

なぜ?答えがわからないのでしょうか?

偽りの現実

日本人が漠然とした不安を抱え続ける理由は、「日本人が偽りの現実をみせられてきたからだ・・・・」と語るのは、カレル・ヴァン・ウォルフレン(アムステルダム大学名誉教授)です。

偽りの現実とは例えばどのようなことなのでしょうか?

建前上、日本は民主主義の国であり、三権分立が維持されているということになっています。しかし現実は、日本は官僚独裁主義の国であり、三権は官僚に簒奪(さんだつ)されています。

もちろん行政手続きは官僚の仕事です。しかし現実には官僚の仕事はそれだけではありません。日本で法律をつくっているのは国会議員ではなく官僚です。また裁判をしているのも(事実上は)官僚(検察)です。

そう。日本は官僚による官僚のための政治がおこなわれていることも否定できず、官僚はそれが日本の国益になると本気で信じてやっているのです。そして日本国民のほとんどはそのことを自覚しておらず、国民の利益は、どれだけ国が発展しようと「蚊帳の外」になっていることを知りません。

むしろ「日本国のいつまでも止まらない経済発展」こそが、日本という国の戦後からつづく暗黙の政治目的であり、そのことが「国民の永続的な犠牲」を強いているのです。「いまだ人間を幸福にしない日本というシステム」をみれば、そのことがよーくわかります。

もしかしたらあなたは「そんなものはすぐにやめてしまえ!」と反応するかもしれません。しかし単純に官僚支配をやめさせることは不可能に近いのです。カレル・ヴァン・ウォルフレンはそのような体制を批判しながらも、変化のスピードが早くなおかつ複雑さを増す現代社会において、特に日本のように経済規模の大きな国においては、官僚の存在を完全には否定できないといいます。

こっそり推薦したい

現実を知った日本国民が混乱することを官僚は心配しています。以前ジブリアニメの「ナウシカ」を題材にしながら解説しましたが、今の社会というものが自然発生的に生まれたものではなく、「同じ人間が設計したこと」であることは、人間はそう簡単に受け入れられることができないからです。

だからわたしも「いまだ人間を幸福にしない日本というシステム」をいう本を、日本国民全員に読んでほしいとは思いません。なぜならば・・・・

官僚に支配された日本という国を、国民の手に取り戻せ!!官僚組織は解体してしまえばいい!!というような単純な思考こそが、官僚組織が心配していることであり、日本という国を逆に自死に追い込むと(わたしは)考えているからです。

しかしもしあなたが「自分たちの人生はどこかおかしいし、今のような状況を自分の子どもたちに残すべきではない」というような問題意識をもっているなら、是非、手にとって読んでみてください。

ただしこの本を読むにあたっては注意も必要です。今まで素朴にかつマジメに頑張ってきた人ほどこの本を読んでショックを受けるでしょうし、真実を知って逆にどうすればいいかわからなくなると思うからです。

問題を理解したからといって、解決策が用意されているわけではないし、解決策があったとしてもそれをすぐに実行できるとは限らない・・・ということは理解するべきです。