三菱UFJ信託銀行がNISAについてわかりやすく説明している漫画には、こんなメッセージがちりばめられています。
銀行の広告
人生100年時代、人と同じことをしていたら、、気づいたらみんな一緒に貧困層になります。(中略)
銀行金利の0.03%でお金を2倍に増やすためには2,000年以上かかる。だから多少リスクがあっても増やせる投資が必要なのです。(中略)
でも投資は怖いって??でも大丈夫。国が少しずつ投資経験を積める場を提供しています。それがNISAなんです!!!
参考
若手ビジネスマン必読!漫画で分かる資産形成三菱UFJ信託銀行
でも・・・・・本当なんでしょうか????
NISAの怖い話
NISAとは2014年1月にスタートした、「少額からの投資を行う方のための非課税制度」です。
「非課税」=「お得」という図式が頭のなかにインプットされた人にとっては、魅力的な制度にしか見えません。金融庁の説明をみるかぎり、「やらない人はバカ」という印象を受けます。
しかしNISAをおススメする人たちが、あえていわない情報もないわけではありません。NISAに挑戦するにせよ、そのことを知ってからでも遅くはないと思います。
真実その1
「株が値上がりするとは限らない」です。そうなんです。たしかに株が値上がりしたら値上がりによる利益が非課税になります。(通常は20%課税)
しかし株式市場がこれからも上がり続ける保証はあるのでしょうか??もし株式市場が値下がりしたときに、NISAをはじめて利用した人は思い切りよく損切りできるでしょうか?
プロですら損切のタイミングを失って大損失をするのが投資の世界です。投資の素人は損切りが驚くほど下手くそですから、株式市場が値下がりしても値上がりしても「そのままにしておく」人がほとんどだと思います。
しかもさきほど紹介した『若手ビジネスマン必読!漫画で分かる資産形成』を読んだ人は、「長期投資が基本」と頭に刷り込まれていますから、株価が暴落しても「そのままにしておく」でしょう。
なおNISAのルールでは、一度解約した分の非課税枠はなくなります。そのため「解約したいけど解約したら非課税枠がなくなるんだよなぁ。将来また値上がりするかもしれないしそのままにしておこう。」という思考になるのではないでしょうか。
真実その2
「将来また値上がりする」と考えている人は、日本経済の将来が明るいと判断していることになります。しかしこのような考え方は明らかに矛盾しています。なぜならば「将来が不安だから投資をするにも関わらず、その一方で日本経済の将来は明るい(また将来値上がりするかも)」と考えているからです。
「おいおい、日本の株価は上がっているじゃないか!」と反論する人もいるかもしれませんが、景気と株価の関係を勘違いしています。「景気がいい⇒株価が上がる」は正しい考え方です。その一方で「株価が高い⇒景気がいい」は間違った考え方です。
アベノミクスにより日本の株価が上がっているのは、日本人の大切な年金で日本株を大量に購入し続けているからです。つまり日本の株高は日本政府(と日本銀行)によって演出されたものなのです。そのことを簡単に説明しておきたいと思います。
日本政府の意向を受けた日本銀行は2010年12月から上場投資信託(ETF)を購入し続けており、ETF保有残高は45兆603億円(2020年11月末時点の時価ベース)になっています。またGPIF(年金資金管理運用独立行政法人)の保有するETF保有残高は約40兆円です。
つまり日本銀行とGPIFの合計で80兆円以上の日本株を保有していることになりますから、国内株式東証の時価総額が約720兆円であることを合わせて考えると、実質10%以上の日本株は実質的に日本政府によって保有されているのです。
ですから日本株の大株主である日本銀行やGPIFが「もうこれ以上、日本株は買いません」とか「これから日本株を売ります」となった時に、他に買い手がいなければETFは値下がりするでしょう。
あなたはNISAという制度をお得に利用することができるでしょうか?
そもそも国はなぜ親切なのか?
そもそも国はなぜ非課税制度までつくって、熱心に投資をおススメするのでしょうか?
一般的に誰かが何かを提案するとき、提案する人にもメリットがあるから提案というものが成り立ちます。例えばあらゆる事業者は「顧客の笑顔が見たい」と主張するかもしれませんが、その対価としてお金がほしいのです。タダというわけにはいきません。
同様に、国が国民にメリットがある提案をする場合、国にもメリットがあると考えるのが自然です。NISAを導入することによって国にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
詳しくは無料レポートにまとめていますので、チェックしてみてください↓↓↓