前回の無料講義を受講したあなたはもしかしたら、こう思ったかもしれません。「複雑で不確実な世の中で長期的に成長するなんて夢物語では?」と。
たしかに日本円だって安くなったり高くなったりするし、株式だって激しく値動きします。ですから長期的に富を構築するなんてことは不可能だと思うでしょうし、考えるだけ無駄だと思うかもしれません。
もちろん「明日はどうなるかわからない。」というのは事実でしょう。しかし「明日はどうなるかわからない」ということを前提に富を構築する戦略がないわけではないのです。
ドルコスト平均法
金融商品にかぎらず、何かで儲けようと思ったら「安く買って、高く売る」のがもっとも単純なやり方です。これを投資に当てはめると、「株価が暴落したときに大量に購入し、株価が値上がりするのを10年でも20年間でも辛抱強く待ち続ける」のが資産を増やすセオリーになるはずです。
しかしこの単純なやり方に問題がないわけではありません。株価が暴落するタイミングで、大量に購入できるだけの資金をもっていなければなりません。またそもそも論として、本当に株価が値上がりするのか?という疑問も湧くでしょう。もしかしたら株価はそれほど値上がりせずに、購入した時の株価に戻るだけかもしれないのです。
例えば株価100円で買った株が50円に下落して、ふたたび100円に戻ったとします。この場合、損も得もなく、たんなる時間の無駄に思えてしまいます。しかしこのような相場でも、リスクを抑えて利益を獲得する方法があるのです。それが「ドルコスト平均法」といわれる投資手法です。
ドルコスト平均法のやり方は単純すぎるほど単純です。「株価にかかわらず、定期的に(たとえば毎月)一定額のインデックスファンドを購入する」だけです。
この手法は経済評論家の勝間勝代さんが2007年に出版しロングセラーになっている「お金は銀行に預けるな」でも紹介されているのでご存知の方も多いかもしれませんが、ご存知でない方のために簡単に説明します。
ちなみにインデックスファンドとは、特定の指標(インデックス)と同じ値動きするよう運用される投資信託のことです。インデックスファンドの指標には、日経平均株価やNYダウといった「株式指数」や、NOMURA-BPI 総合のような「債券指数」などが使われます。
ドルコスト平均法の単純なやり方で、なぜ資産が増えるのでしょうか??その疑問への答えを知りたい方は、以下の図をご覧ください↓↓↓
この図は、100円で購入した株が10カ月にわたって下落と上昇を繰り返し、結局、100円に戻った相場を簡略化したものです。
この場合、毎月1万円をドルコスト平均法で投資すれば、株価100円の時(1月、3月、5月、7月、9月)には100株、株価50円の時(2月、4月、6月、8月、10月)には200株購入することになります。
これを10回繰り返すと、累計で10万円を投資し1,500株を取得することになります。そして11カ月目に株価が100円に戻ったところで15万円(1,500株×100円)で売却すれば、5万円の利益がでたことになり、投資元本10万円に対する利回りはなんと50%になります。
以上のようにドルコスト平均法では、株価が下落してもその株価が元に戻れば、利益がでるのです。もちろん売るタイミングで株価が上がっていれば、もっと儲かります。しかし勘のいい方であれば、こんな疑問をもつはずです。「下落した株価が回復しなかったらどうなるの?」と。
実はドルコスト平均法という手法は、株の世界では「ナンピン買い」と呼ばれ、昔から「投資の下策」といわれてきました。なぜならば下落する株を買いつづけて、結局倒産してしまえば、全財産を失ってしまうからです。
しかしだからこそ「株価インデックス」を購入することが重要になってくるのです。なぜならば株価インデックスなら、下落した株価が元に戻らないということは考えにくいからです。とりわけ「世界株インデックス」が紙くずになるのは、この世から資本主義が終焉するような場合に限るでしょう。
この世に絶対はない
ドルコスト平均法の話を聞いた人のなかには、「いい話を聞いた。働いて節約して貯金するはずだったお金の一部をドルコスト平均法で投資しよう。そうすれば副業や投資の勉強もする必要もない。めでたしめでたし。」と感謝してくれる人もいるでしょう。
しかしこの世の中に「絶対」はありません。ドルコスト平均法の落とし穴は、「株価が戻らない場合」(≒資本主義が衰退する場合)であり、そんなことは「日本が財政破綻する可能性」よりもずっと低いし、想像するのも難しいことですが、水野和夫先生(法政大学教授)のようにマジメに資本主義の終焉について研究している人もいます。
事実、世界経済の成長スピードは鈍化しています。グローバル化を旗印にして、人類は世界中を開発し続けてきましたが、これまでのペースで開発を続ければ地球は壊れてしまうでしょう。
例えばアマゾンの先住民の住むジャングルを焼き払ったあとに、その土地を放牧地にして牛肉をつくる。。。。とか、限られた水資源をアボカドをつくるために利用し、そこで暮らす人の生活用水が枯渇する。。。。なんてことが持続できるわけがありません。
経済成長をもたらしてくれる次のフロンティアはどこにあるでしょうか?人々の暮らしを驚くほど豊かにしてくれる技術革新はどういったものなのでしょうか?
アメリカの起業家、イーロン・マスクは「火星に移住」することを目指しているし、自動運転技術などが成長分野として期待されてはいます。しかしそれらが資本主義の救世主になるかはわかりません。
事実、火星に移住するよりも「母なる地球で暮らしたい」と願う人や、運転をAIに任せて楽をするよりも「運転する喜びを感じたい」という人は少なくないはずです。
ここで話はふり出しに戻ります。会社に尽くすことも(終身雇用)、国の制度(年金等)を信じることも、資本主義(投資)の成長に賭けることも「絶対的な安心」にはつながらないのです。
「絶対にわたしたちを救うもの」がない以上、結局のところ、わたしたちは何をすればお金から自由になれるのでしょうか?
その答えをわかりやすく説明するために、一見するとお金の話とは全く関係のない「アニメ」の話をはさみたいと思います↓↓↓
魔法少女まどか☆マギカ
「魔法少女まどか☆マギカ」という大人気アニメをご存知でしょうか?
「魔法少女まどか☆マギカ」の脚本家、虚淵玄(うろぶちげん)さんは「エヴァンゲリオン」から約15年間続いたモチーフをガラリと変えた点でその世界では知られた人物として知られています。
エヴァンゲリオンから10年以上もの間、「自分は変わるべきか?」というテーマでアニメは描かれていました。主人公が満たされない承認欲求に頭を悩ませて奮闘し、最後は大いなる承認を手にするというストーリーが多かったのです。
しかし「魔法少女まどか☆マギカ」はその流れを完全に断ち切りました。「自分は変わるべきか?」という視点から、「世界は変わるべきか」という視点に目線を動かしたのです。
「お金から自由になりたい!」と願うあなたにも関係がある話ですので、もう少し話を続けます。
エヴァンゲリオンの主人公である碇シンジがそうだったように、承認欲求を満たすためには、誰かに認められなければいけません。実は、そこに落とし穴があります。なぜならば承認欲求を満たすとは、裏を返せば「誰かに認められること以外はやらない」という態度を誘発するからです。
つまり承認欲求を追求すればするほど、「本当はやりたいことが別にあるけど、誰かに認められないから諦めよう」という状況に、自分で自分を追い込んでしまうのです。ここでいう『誰か』とは、あなたの大切な人や仲間、身近にいる人のことを指しています。親、配偶者、子ども、会社関係の人間関係などを指します。
繰り返しになりますが、承認欲求を満たそうと思っているうちは知らずのうちに「誰かの価値観のなか」でしか生きていけなくなってしまうのです。「なんとなーく生きずらい」、「こんなはずじゃなかったのに」、「わたしなんてこんなもんだろ」というような発想は、承認欲求の果てなき追求が原因になっているのです。
もしあなたが「誰かの価値観の外」にいきたいのであれば、「魔法少女まどか☆マギカ」の登場人物「まどか」のように、「世界を選ぶ」という視点に立たなければいけません。「世界を選ぶ」とはひらたくいえば、「この世界はろくな世界じゃないから、よりよい世界になるためにわたしのできることを全力でやろう」という態度のことです。
さて、「魔法少女まどか☆マギカ」のモチーフと「お金」にどのような関係があるのでしょうか?かみ砕いて説明します。
お金から自由になりたいと願っている人の多くは「お金がほしい・・、そのためには自分が変わらなければいけない。」という発想に閉じ込められていることが多いです。しかしその願いはうまくいかないことが多いです。
なぜならば、「変わらなければいけない」と思うこと自体が「義務的」であり、これからやろうとしていることが心の底から「やりたい」ことではないからです。
そして義務的な気持ちの根源には「じぶんが変われば嬉しいけど、変わらなくてもなんとか生きていける」という逃げの気持ちが逃げ隠れしていることも見過ごせないポイントです。
あなたは義務的な気持ちで行動しようとしていませんか?
お金を「稼がなければならない」、体重を「減らさなければならない」などの、どこまでいっても義務的な発想ではうまくいかない可能性が高いです。なぜならば義務的に何かをやり続けることはツライことだからです。
デートしたくもない相手とデートするのが苦痛であるように、やりたくもないことでお金を得る(労働、節約、投資)ことは苦痛でしかないでしょうし、その苦痛をやわらげるのに十分な報酬が得られる保証もないのですから、お金の悩みが尽きないわけです。
わたしたちは、、、、一体、、、、お金の悩みから自由になるために何をすればいいというのでしょうか??
虚淵玄の答え
虚淵玄(うろぶちげん)さんは、幸せとは何か?と問われて幸福を「旅」に例えましたが、「お金から自由になる」ことも「旅」なのです。
具体的に何をすればいいのか?といえば、その答えはすでに申し上げています。そう。あなたの「お金から自由になる戦略図」をあなたの手で完成させることです。
もちろん旅に終わりがないように、「お金から自由になる戦略図」にも終わりはありません。あなたが賢くなればあなたが実現したいことを「実現するためのもっといい手段」を思いつくでしょうし、時間が経過すればあなたの価値観も変わるので「実現したいこと」だって自然と変わっていくでしょう。
「魔法少女まどか☆マギカ」の登場人物「まどか」は、「この世界はろくな世界じゃないから、よりよい世界になるためにわたしのできることを全力でやろう」という態度を貫徹しました。
お金から自由になりたいあなたも、「今のままのわたしが遭遇する未来はきっとろくな未来じゃないだろうから、よりより未来を実現するためにわたしのできることを全力でやろう」という態度を貫徹すればいいのです。
是非、「お金から自由になる戦略図」と毎日のように向き合って、あなたが実現したいことを実現するためにやるべきことをやってください。あなたの幸運を祈っています。
次回予告
次回は「お金の脳科学」というテーマでレポートをお届けします↓↓↓