グレート・ハック ~ 「情報」に「石油」よりも価値がある理由

先物取引の業者に騙されて1億円2,700万円の借金を抱えたフリーターの金森重樹さんは、旧破産法のルールにより自己破産することもできず、利払いだけで年間1,500万円という状況に陥りました。

なんとか一発逆転の方法がないものか・・・・と毎日一山当てることを考え続けていた金森重樹さんですが、ある日、中目黒の図書館で勉強中にヒントをつかみます。

金森重樹さんが出会ったのは、「江戸時代の呉服屋は、火事に遭っても帳簿にある得意先を回ることで商売を復活させた」という話でした。金森重樹さんは、「そうかそうか。名簿とかそういうことに力を入れなかったら上手くいかないんだ。」ということに気づいたのでした。

その気づきをきっかけにして、金森重樹さんは年商40億円、個人年収2億円の成功者になり、現在ではダイエットに関する情報発信などもしているようです。

金森重樹さんが大逆転した秘訣はどこにあったのか???という話について知りたい方は、以下の動画を参考にしてほしいのですが、なぜ?こんな話をしたのかというと、「名簿」についての話をしたかったからです。

名簿時代の進化

名簿は重要です。なぜならば商売をする上でお客さんがどこにいるのかわからなかったら話にならないからです。

とはいえ名簿にたくさんのお客さんの名前を埋めるのは時間がかかります。だからこそ「マジメに商売をやって地道に顧客からの信頼を獲得する」ことが重要なのであり、だからこそ名簿そのものが『資産』になるわけです。

しかし現在では魔法のような方法が開発されています。なんと・・・・・現在では小さな名簿データを分析して、「顧客になりそうな人」を割り出し、たくさんの見込み顧客に対して広告をみてもらえる仕組みがあるのです。

そう。Facebookです。

Facebookが提供する広告システムは、一昔前では想像もできなかったほど優秀です。Facebookの広告システムに、現在の顧客情報(メールアドレスや電話番号)を入力すると、Facebookのシステムがそのデータを分析し、「広告に反応してくれそうな人」に対して自動で広告を出稿してくれるのです。

「わたしはFacebookをやっていないから関係がない」と思うなかれ。Facebookとは一見するとまったく関係のないアプリ(例えば漫画アプリ)などにも広告は配信される仕組みになっているのです。

もしわたしの話が本当かどうか知りたければ、無料アプリなどに表示される広告をクリックしてみてください。広告ページに遷移する前のURLに「facebook~」という表示が見られるはずです。

ですからもしあなたがスマートフォンを所持しており、無料で楽しめるなにかしらのアプリを利用しているのであれば、あなたもFacebookの提供する広告ネットワークの網の中にいると断言してもいいでしょう。

そう。iPhoneのように誰もが知っている有名な商品を販売して儲けているわけでもないのに、Facebookの時価総額がトヨタ自動車よりも大きいのには、そういった理由があるのです。

そう。テレビにとって視聴者はスポンサーに対する「商品」であるように、無料アプリや無料ウェブサービスにとっても利用者はスポンサーにとっての「商品」なのです。

ケンブリッジ・アナリティカ

テレビにしてもSNSにしても、無料でそれを楽しむ利用者は「商品」です。しかしそんなことは利用者も薄々気づいています。テレビCMが流れることも、無料アプリに広告が表示されることも「しょうがない」こととして、視聴者・利用者も受け入れているはずです。

広告を出稿するスポンサーも儲かる、利用者にとっても無料で何かを楽しむメリットがある、当然テレビ局やFacebookやGoogleなどの企業も儲かる。となれば、必ずしも広告というものが存在すること自体が悪いわけではないでしょう。

しかしFacebookは一線を越えてしまいました。世界的に有名な事件としては、ケンブリッジ・アナリティカという選挙コンサルタント会社が、Facebookから提供を受けたデータを利用し、アメリカ大統領選挙に利用したという騒動がありました。

ケンブリッジ・アナリティカがFacebookから提供されたデータを用いて証明したことは驚きでした。ズバリ「ある人に見てもらうニュース(広告)をコントロールすることで、その人の政治的な決断を変えることができる」というものでした。

共和党候補(ドナルド・トランプ)を支持する人、民主党候補(ヒラリー・クリントン)を支持する人には、それぞれ「傾向」というものがあります。例えば妊娠中絶に賛成するか反対するか?アメリカは好景気かそれとも不況か?などの質問に対して、共和党候補と民主党候補では意見が異なることが多いのです。

そこでSNS広告の出番となります。特定のテーマに関する広告を流し、その広告を視聴したら、ある特定のテーマについて特定の思想に傾くようにするのです。そういうことをたくさんのテーマについてやることで、たとえば、「気づいたらドナルド・トランプの支持者になっていた」というような状況を生み出そうとするわけです。

見たいものしか見ない

数年前から「家族や友人、恋人がいきなりネット右翼になってしまって困っている」とか、「実家に帰省したら親が陰謀論者になっていた」というネットニュースを見かけるようになりました。

あなたにとっても笑い事ではない話です。気づいたら特定の思想に傾いていた・・・・という可能性もあるのです。そうなってしまう人たちの共通点は「孤独」です。

孤独な人は他人と意見交換する機会がありません。結果、誰かひとりの特定の意見を「絶対に正しいこと」として信じてしまうようになるのです。孤独にならないように。政治の話、お金の話、社会の話ができる仲間をつくりましょう。

それでは今日もよい一日を!!

P.S.

ケンブリッジ・アナリティカ騒動について詳しく知りたい方は、ネットフィリックスのドキュメンタリーが参考になります。興味がある方は是非、チェックしてみてください。