他人には見えないものを見る

他人には見えないものを見る

運動不足解消のためにはじめたUBER EATS配達員としての活動が、もはやライフワークの域に達しているわたしの最近の口癖が「明日は晴れるかなぁ?」になっていることに気づき、昨日は自分で自分に「お前は漁師か!!」とツッコんでしまいました(笑)

UBER EATS配達員を始めた当初は、時給1,000円くらいにしかならず「ギグワークなんて定着するわけがない」と確信していたものですが、先週1週間当たりの平均時給を計算してみたら2,400円を突破していました。

時給が高騰しているこの状況は「バブル」という見方をすることもできます。しかし現代人には「一度楽をすると元には戻れない」という性格もあるようで、最近はコンビニからお酒やつまみをデリバリーするということも珍しくなくなってきました。

2年前ほど前の真夏のめちゃめちゃ暑い日に、たまたまエレベーターに乗り合わせた男性から「UBER EATSって、コンビニの品物はデリバリーしてもらえないの?」と質問されて、当時のわたしの率直な感想は「さすがにそれは・・・」でしたが、そのような状況がまさか現実になるとは・・・・感慨深いものがあります。

そこで今日は、UBER EATS配達員として活動したからこそ体感することができた「見えないものが見える」という経験について共有したいと思います。

二次元世界から多次元世界へ

わたしはここ2年ほど、UBER EATSの配達員専用のアプリに表示される地図を1日に何時間も凝視しているのですが、毎日そんなことをしているといろいろな情報が見えるようになってきました。

配達員専用のアプリに表示される地図情報は、基本的にGoogleマップと何ら変わりません。しかし毎日地図をみて実際に配達していると、配達員の目には二次元情報に加えて「高さ」が追加されるようになります。

実際問題、一見すると最短に思えるルートが、本当に最短ルートであるとは限らないのです。最短ルートだと思っていたルートをいってみたら強烈なアップダウンに苦しむハメになる・・・・というような経験を重ねることで「高さ」の情報が脳内に蓄積されるようになります。

そしてさらに配達の経験を積んでいくと「高さ」だけでなく、「信号」、「人通り」、「自動車の交通量」、「配達依頼の多寡」、「マンションの入り口の方向」などの情報が脳内に追加されていきます。

ここからが興味深いポイントなのですが、そこそこ経験を積んだわたしの目には、ただの2次元の地図のなかにたくさんの「蟻地獄」が見えるようになりました。経験のないあなたには意味不明だと思うので、この点については簡単に説明しておきましょう。

蟻地獄情報

実は、飲食店によって「配達先のエリア」には傾向があるのです。例えばあるハンバーガー屋さんがあるとして、そのハンバーガー屋さんからの注文は、「東ではなく西への配達が多い」とか、「近隣への配達は少なく、遠方への配達が多い」というようなことがわかってくるのです。

そのような情報を積み重ねると、例えば六本木駅周辺からの注文は「このあたりまで」とか、「新橋駅周辺からの配達を請け負ってしまうと六本木駅周辺には戻ってこれない」というようなことが経験としてなんとなくわかってきます。

つまり六本木駅とか新橋駅が「蟻地獄の中心地」であり、六本木駅と新橋駅の中間にある大門・浜松町駅あたりがそれら2つの蟻地獄の縁であるというような感覚をもてるようになるのです。

配達の効率性を高めるのであれば、ひとつの蟻地獄のなかにとどまっているのが吉です。ひとつの蟻地獄のなかにとどまっていたほうが、土地勘のあるエリアの中で、近距離の配達を多くこなせるからです。

逆にひとつの蟻地獄からとなりの蟻地獄に移動するのは得策ではありません。具体的な話をすると、六本木駅を中心とした蟻地獄(以下、六本木地獄)から、新橋を中心とした蟻地獄(以下、新橋地獄)に迷い込んでしまうと、六本木地獄に戻れる可能性は低くなり、それどころか銀座を中心とした蟻地獄にハマってしまうことだってあり得るからです。

得意な蟻地獄エリア(わたしの場合は六本木)から不得意な蟻地獄(例えば新橋)へと移動しているうちに次第に土地勘のないエリアで活動するようになり、そうなるとそれまで蓄積してきた経験がほとんど役に立たなくなり、そうなればなるほど不安になり配達へのモチベーション自体が弱まってしまうのです。

さて、ここからが本題です。

知識と経験

配達員の時給に差が出る最大のポイントは「乗り物」であると思いますがそれだけではありません。同じ乗り物、たとえば自転車にのっていても時給に大きな差が出てしまうこともあり得ます。

その理由はもうあなたならわかるでしょう。稼げる配達員は、稼げない配達員には見えていないものが見えているのです。だからこそ、稼げる配達員は自分の得意でリラックスできる配達地域を熟知していて、なおかつそこに留まることができるのです。

そう。今回はUBER EATS配達員として活動しているわたしの経験をもとに説明しましたが、ことの本質は配達の仕事だけに限定されるものではありません。

ビジネスの世界、投資の世界、趣味の世界にせよ・・・・「(他の人には)見えないものが、(自分には)見えている」ということが、あなたが他人よりも結果を出すために必要なことなのです。

知識をインプットするだけでも「(他人には)見えないものが、(自分には)見えている」という状況をつくることはできますが、それだけでは限界があります。どうしても自分でいろいろ試行錯誤してみて経験を積み重ねないと得られない情報というものがあるからです。

あなたは「他人には)見えないものが、(自分には)見えている」という境地に辿り着くことができるでしょうか?