出る杭になって打たれた時の対処法

2021年1月30日に放送されたTBS系「サワコの朝」に、フリーアナウンサーの小川彩佳(35)さんが出演しました。

阿川佐和子さんが「いじめられたんですか」と問いかけると、小川彩佳さんは「はい、いじめはありましたね。つらかったです。オンエアで使えないような言葉をかけられたりといういじめがあった」と答えていました。

そう。同じく帰国子女だったわたしの知るかぎり、英語ペラペラの帰国子女のお母さんたちが気にしていたことは「子どもが日本でイジメられないか?」ということであり、今から振り返ってみれば本当に笑い話のようですが、「英語の発音をわざと下手にしたほうがいいのではないか?」ということまで気にしていたのです。

日本人の条件

一昔前まで、帰国子女たちは真剣に「どうしたら同じ日本人と認めてもらえるのか?」ということを気にしていたのです。日本で日本人と一緒にストレスなく暮らしたければ、周囲から「あなたは日本人である」と認められることが暗黙の了解のようになっていました。

そのことは国名からも理解されるのではないでしょうか。アメリカ合衆国、フランス共和国、中華人民共和国など、国名には『合衆国』とか『共和国』などが付くことが多いです。

しかし日本という国の正式名称は、やっぱり【日本】なのです。日本という国が存在するもっとも重要なアイデンティティーは間違いなく「日本人が国民であること」なのです。

では日本人であることの条件はなんなのでしょうか?

帰国子女がイジメられることからも理解されるとおり、日本人であることの条件とは、日本語を話すことでも、日本人だとすぐにわかる容姿であることでも、日本人の両親から生まれることでも、日本国籍をもっていることでもないのでしょう。

おそらく日本人であることの条件とは、他人から「あなたは日本人だね」と認められることなのではないでしょうか。だから「わたしはあなたと一緒」であることを強調して和を乱さないことが美徳とされるのではないでしょうか。

非公式な合意

他人からなんとなく「あなたは日本人だよね(わたしたちと一緒)」と認められることほど難しいことはありません。なぜならばそれは「非公式な合意」というべきものであり、明確な条件というものがないからです。

そして「非公式な合意」というものは「あなたは日本人か?」という漠然とした問題だけでなく、日本という社会の隅々まで行きわたっているものであり、ときにそれを獲得するために非常に苦しい経験をする必要もあるのです。

例えば日本には「新入社員研修」というものがあります。わたしが新卒で入社した企業は「外資系」企業だったため、日本企業にあるような利己心を徹底的に否定するような厳しく理不尽な研修はありませんでした。

「駅で見知らぬ社会人と、名刺を100枚交換するまで帰ってくるな」とか、「電話の受話器と左手をガムテープでぐるぐる巻きにして結果がでるまで電話をかけ続けろ」とか、そういう理不尽とも思える研修は、わたしの入社した「外資系」企業にはなかったのです。

しかし安心するのは早計だったのです。「外資系」とはいえ現場で働いているほとんどの社員は日本人です。ですから「公式の研修」よりも「非公式な研修」のほうが、よっぽど重要視されている・・・なんてことは、新入社員であるわたしは知らなかったのです。

非公式な研修は、会社の公式な研修を終えて、プロジェクトに配属された瞬間にはじまります。小川彩佳さんは「オンエアで使えない言葉」を投げかけられたそうですが、わたしやわたしの同期は全員身も心もボロボロにされるようなひどい目に遭いました。

非公式な研修の内容はまるで「イジメ」なのですが、しかしその理不尽なイジメを受けている状況が「ツライ」と感じているうちは永遠に非公式な研修が終わることはないのです。非公式な研修が終わるときは、ツラすぎる状況が快感に変わるときなのです。

上から何を要求されても「我慢」することができ、むしろ「もっとそのツライ試練がほしい。なぜならばそれが成長の源泉なのだから」と心の底から思うようになり、自分以外の誰か(例えば後輩)が過去の自分を同じ目に遭っている状況が「ほほえましい」とすら感じるようになった時、、、、、

非公式な研修はいつの間に終わっており、気づいた時には自分が研修を指導する側になっていることを知るのです。そのような経験を経て、「組織の一員」として認められるようになるのです。

さて、ここからが本題です。

イジメの対処法

小川彩佳さんは、「嫌なことを言われた時には、『先生、この人、何か言ってきました』って。そして先生がストレートにしかってくれたので、私がこの状態でいることが間違っていないと認識できた」と語っています。

しかし残念ながら今でもたまに目に飛び込んでくるニュースを見るかぎり、日本社会においては先生がイジメに加担することも珍しくないようです。そういう場合にはどうすればいいのでしょうか?

学校を卒業するまで耐えるのがもっとも確実な方法かもしれませんが、それでは大変なので、アメリカから帰国し厚生労働省の役人となった宮本政於(みやもと まさお)さんの紹介する『イジメ撃退の6か条』を以下に紹介しておきます。

イジメ撃退ノウハウ
  1. 集団に弱みを見せるな。
  2. 開き直りが大切だ。
  3. 自分の持っている能力を強調する。
  4. 相手の弱みを攻撃しろ。
  5. 相手に恥をかかせろ。
  6. 相手に自分の強さを知らせろ。

【出典:お役所の掟】