日本の没落が止まらない本当の理由

嘉悦大学教授の高橋洋一先生は、平成を「平らに成った時代」だと表現しました。

また一橋大学名誉教授の野口悠紀雄先生は、平成という時代を振り返り「日本だけが眠っていた時代」と総括しました。

日本政府がアレコレと景気対策をやっているのに、将来景気が良くなる兆しすら見えないのはなぜなのでしょうか?

日本は資本主義なのか?

テレビでも雑誌でもネットニュースなどでも絶対に誰もいわないことです。そのことを国会でしつこく追求しまくった国会議員は自宅前で暗殺されてしまいました。

参考 石井紘基刺殺事件

石井紘基氏が主張していたことは、日本は資本主義経済の仮面をかぶった「社会主義経済」であるということです。石井紘基氏の言葉を借りれば、「日本の市場は死んでいる」のです。市場が死んでいる以上、市場が生きていることを前提にしたあらゆる経済対策も意味をもたないのです。

ゾンビに栄養ドリンク

市場が死んだのは1970年代後半からです。政官(政治、官僚)権力は、行政指導、経営規制を拡大し、行政企業(官企業)の大軍を率いて市場に侵入しました。結果として、自由な競争から生まれる自主性や活力は失われてしまったのです。

繰り返しになりますが、市場が死んでいるので、あらゆる景気対策に大した意味などないのです。ゾンビに栄養ドリンクを与えるようなことしかできないのです。とはいえ、社会主義経済をやめることは難しいでしょう。なぜならば、日本国民が支払っている血税や預貯金の大半が、このシステムを維持するために投下されているからです。

巨大なシステムが一度誕生すれば、そのシステムをそう簡単に止めるわけにはいきません。だから「わかっちゃいるけど、やめられない」という状況がそこら中で生まれてしまうのです。

例えば高浜町助役は関電幹部だけでなく、政治家(稲田朋美の後援会)にまでお金を渡していました。そう。社会主義的な構造は、日本のあらゆるところに根を張っているのです。

特に地方にいくと、農業、電力、水道、土木、道路、などの利権と関係なく生きていける人はほとんどいません。国民からあらゆる手段によって徴収したお金を政府が徴収し、官僚や政治家が補助金としてバラまくという大きな構造のなかに、わたしたちは生きているのです。

もしこの構造のなかで甘い汁を吸いたいなら、「損得勘定による忖度」を極めるのが合理的な判断になります。あなたは意外に思うかもしれませんが、わたしはそれが完全に悪いとは思いません。なぜならば、(繰り返しになりますが)大きな構造から逃れるのは難しいからです。

クズになるのもほどほどに

損得勘定による忖度ばかりに熱心で公共的な視点のない輩のことを、社会学者の宮台真司氏は端的に「クズ」と名付けましたが、、、、、わたしからのアドバイスは「クズになるのもほどほどに。」です。

損得勘定による忖度の先にあるのは「成功」ですが、その成功の土台は脆いです。なぜならば「いい時期がいつまで続くかわからないから」です。

高浜町の元助役は、関電のお偉いさんから金品の受領を断れた時、「俺の顔に泥を塗る気か?」と激昂したそうですが、その気持ちもわからないではありません。きっと高浜町の元助役は心の中で、関電のお偉いさんに対して「お前らだけ、善人ぶるんじゃねーよ。」と思っていたはずです。(わたしの勝手な想像ですが)

残念ながら今の日本の経済構造のなかで上昇しようとすれば、高確率で「クズ」にならざるを得ないと思います。まともな人であれば精神を病むと思います。精神を病んではしょうがないので、「しょうがない」とか「みんなそんなもんでしょ?」といって思考停止させるような自己防衛反応で自分を守れればいいですが、割り切ることができない不器用な人もいます。

空前絶後の低金利なのに借金したいと思わない国民だらけの国の経済が成長するとは思えないし、偉くなって出世して高い給料もらってウハウハしたいなんて全く思わない低欲望な社員だらけの経済が成長するとも思えません。

もしかしたら今の若者の出世欲が低いのも、そういうことに薄々気づいているからかもしれません。もしそうだとすれば、わたしには日本経済が自滅する予兆なのではないでしょうか。