水戸黄門の見過ぎには要注意

情報番組バイキング(フジテレビ系列)のある日の話題は「最近、保釈中に逃げる犯人多すぎない問題」でした。

ゲスト出演していたのは3名。1人目は元・裁判官の国際弁護士でもある『清原博』(きよはら ひろし)さん。2人目は元・元検事で東京地検特捜部副部長を経験した『若狭勝』(わかさ まさる)さん。3人目は元警察官の方だったのですがよく覚えていません。(ごめんなさい)

ここで恐ろしい光景を目の当たりにしてしまいました。

弁護士 VS 検察

MCの坂上忍さんが「どうすれば保釈中の容疑者の逃走を防げるんですか?」と質問したら、若狭勝さんが「有罪になる可能性が高い容疑者には、保釈を認めるべきじゃないんですよ!」と主張しました。

清原博さんは「原則保釈するのがルール。人権は最大限尊重すべきである」と反論したのですが、坂上忍さんは「若狭さんの意見に1票!」と発言しました。

おそらくあなたも「凶悪犯が逃走するなんて怖いから、なんとかしてほしい」という気持ちから、若狭勝さんの意見に賛同してしまうかもしれません。というかリアルタイムでバイキングを視聴していたら、誰だってそう思うはずです。

しかしわたしはたまたまこのやり取りを聞いていて単純に「恐ろしい」と思いました。なぜならば若狭勝さんの発言は滅茶苦茶だからです。どの点が滅茶苦茶かわかりますか?

有罪・無罪を判断するのは誰?

あなたは若狭勝さんが「有罪になる可能性が高いか低いかは警察・検察が決めること」と暗に主張していることにお気づきでしょうか?

清原博さんは「そんなこといったら裁判所はいらないということになっちゃうでしょ?」と熱く反論していましたが、バイキングのひな壇にいる芸能人の方々は「清原博さん、熱くなるのはわかるけどさぁ~~ちょっと変なこといってない??」という空気でそのやり取りを聞いていたのです。

日本人は水戸黄門の見過ぎです。水戸黄門は、警察・検察・裁判所の役割をすべて担当していました。でもそれが許されたのは『中世』だからです。

万引犯を見逃すか見逃さないか決めるのは警察ではありません。警察は「捜査」する機関であり、有罪か無罪か決める機関ではありません。

メディアでさも正しいかのように主張されていることのなかには、とんでもない理屈が紛れていたりします。くれぐれもご注意を!