隣の芝生は青く見える

隣の芝生は青く見える

わたしが海外で生活していた時、芝生つきの一軒家に住むことになりました。大家さんが一番気にしていたのは、「アジア人に芝生の手入れができるか?」という点でした。

一軒家を賃貸する条件は「芝生の手入れをすること」だったので、わたしは芝生の手入れを熱心にやることになりました。念のためいっておきますが、芝生つきの一軒家といってもそれほど大きな家ではありません。

それにもかかわらず、芝生の手入れは大変でした。ホンダ製の芝刈り機を購入し1~2週間に1回の芝刈り作業が欠かせませんでしたし、水やりは毎日欠かせませんでした。「芝生つきの自宅には二度と住むか!」と固く誓ったのですが、、、その後歴史を勉強すると目からウロコがでました。

芝生≒ステータス?

芝生=権力の象徴という図式は、国王フランソワ1世が(16期世紀前半)ロワール渓谷にあるシャンボール城に芝生を植えさせたことからはじまりました。その後権力者のマネをした市民によって「芝生=生活に余裕がある人」という図式が定着したというわけです。

そう。そもそも芝生の手入れはご主人様の仕事ではないのです。芝生というものは、土地は余っているし、お手伝いさんを雇うお金もウジャウジャある、、、というお金持ちの嗜みなのだって、貧乏人の嗜みではないのです。

そのことを知ったわたしは心底「アホらしい」と思いました。アホらしいと思う事例は他にもいくつもあります。例えば日本ではBMWなどの外車がお金持ちの象徴のように扱われていますが、ヨーロッパではBMWやベンツよりも日本車の方がステータスが高いです。(フェラーリなどの高級外車はのぞく)

本当に価値がある?

あなたが欲しいものや手に入れないと気が済まないものは、本当に手に入れる価値があるのでしょうか?

お金を稼げるようになるとほとんどの人はお金を使うようになります。それが普通です。タワーマンションに住んだり、外車にのったり、お高いワインを楽しんだりします。もしかしたらあなたもなんとなくそういう暮らしがしたいと願っているかもしれません。

しかしあなたは朝の通勤時間時のタワーマンションは「なかなかエレベーターこない」ことを知っていますか?

また高級なワインといっても所詮は葡萄酒です。そういうと「ワインの味もわからない野蛮人」のような扱いを受けることもあるのですが、お味噌汁が美味しいと感じる日本人の舌にワインは合うのでしょうか?現地の美味しいワインをガブガブ飲んでいたわたしですら、出汁をとったお雑煮を食べると「日本人で良かった」と思ってしまいます。

わたしが伝えたいことはようするに「手に入れたらハイお終い」という類のものをいくら求めても終わりがないということです。