定年後に破産した本当の理由

ある男性は農産物直売所の運営会社社長でした。週末には、200台くらい入る駐車場が満車になって、渋滞ができるほど人気の直売所だったそうです。しかしこの男性は、自ら命を絶つことになるのです。

なにがあったのか?

男性が自ら命を絶つことになったきっかけは「パン屋での起業」でした。男性は地元の銀行から出資を受けるときに、銀行員からこのようにアドバイスされたそうです。

どうせなら単なるパン屋さんじゃなく、地元食材の加工施設にしましょう。地域農業を振興するための施設を造るという枠組みを使えば、助成金が使えます。そして、条件のいい融資を受けることができますよ。

【引用:PRESIDENT Online

この男性は銀行から3,000万円の融資を受けて大きな2階建ての建物を新築するのですが、近郊にあるライバルとの競争に敗れて毎月100万円の赤字を垂れ流すようになり、最終的に自ら命を絶ってしまったのです。

何が問題だったのか?

あなたはこの男性が起業に失敗した理由はどういう点にあると思いますか?パンがまずかったから?認識の甘さ?店舗の立地が悪かったから?お客さんが来なかったから?

毎月100万円の赤字を垂れ流すパン屋ですから、問題は色々あったに違いありません。しかし一番の問題は「銀行のビジネスを理解していなかったこと」にあると思うのです。わかりやすく説明しましょう。

銀行はお金を貸して利子をもらうのがビジネスです。ここまでは誰でも知っています。しかし多くの人は「元本を全額してもらわなくても銀行は儲かる」ということを理解していません。

ここを理解していないと致命的な勘違いをすることになります。銀行がお金を貸してくれた時、「銀行のお墨付きをもらった」などと見当違いのことを信じてしまうのです。

なぜ「銀行のお墨付きをもらった」などと考えてしまうのかといえば、「銀行はわたしから借金を返済してもらわなければ困るはず。だから銀行がお金を貸してくれるということはそれだけ信頼してくれているのだ。」などと勝手に思い込むからです。

しかし真実は違います。銀行はあなたから全額返金してもらわずとも儲けることができるのです。だから「とにもかくにもお金を借りてほしい。しかもなるべく多くのお金を借りてほしい。」と銀行は考えているのです。

借金をするのは「借金を元手にお金を増やせる」という計算可能性を信じることができるからだと思います。その計算可能性について金融機関や経営コンサルタントの意見を聞くこともできますが、やっぱり最終判断は他人に判断を任せるべきではないのです。