The Witch/魔女 ~ 魔女はなぜ迫害されるのか?

The Witch

梨泰院クラスのヒロイン、イソ役で人気となった韓国女優のキム・ダミさんが主演を務める『The Witch/魔女 』を観ました。魔女と言えば中世の魔女狩りが有名ですが、そもそもなぜ?魔女は殺されなければいけなかったのでしょうか?

予告動画)The Witch/魔女

申命記

なぜ魔女を殺さなければいけないのか?その理由は申命記(しんめいき)にあります。申命記とは旧約聖書中の一書で、モーセ五書のうちの一書です。以前このブログでも旧約聖書を信じるユダヤ人共同体をテーマにしたドキュメンタリーを紹介したこともあります。

申命記にはこんな記述があります。「魔術師と女魔術師は殺すべし」と。ではなぜ殺さなければならないのか?その理由は「奇跡の論理」にあります。

奇跡の論理

奇跡については『ハドソン川の奇跡』(原題:Sully)でも解説しましたのでそちらも参照してほしいのですが、そもそも奇跡はありうるのでしょうか?

答え:ありえない。ありうることが起こったのでは奇跡でもなんでもありません。ありうることが起きたのではそれは自然現象の一種です。奇跡が奇跡たるゆえんは、ありえないことが生起するところにあるのです。

映画『ミナリ』でも「ある日突然、病気が治った」という奇跡が描かれていました。医学では「ありえない」ことが起き場合、それは「奇跡」である可能性があるのです。ではなぜありえないはずのことが実際に起きるのでしょうか?

キリスト教ではこの世の自然現象であろうと社会現象であろうと神が創造したと考えます。ありえないことが起きたということは、神が定めた自然現象や社会現象のルールに変更があったということを意味します。では自然現象や社会現象のルールを変えることができるのは誰か?

答え:神。神が創造したルールを変えることができるのはもちろん神だけです。つまり奇跡とは「神の力が働いた」なによりの証拠なのです。これが奇跡の論理です。

奇跡の論理からすれば、魔女は許されていい存在ではないことは明らかでしょう。神しかできない「ルールの変更」を、あたかも神の業(わざ)を見まがうようなことをして民をまどわすわけですから。