お金に関する悩みを抱えた人が増えています。「お金の不安を抱えているのですが、どうしたらいいかわかりません。」といったものです。
なぜ、こんな悩みを多くの人が抱えているのかといえば、日本は世界のなかでもとりわけ貧乏を実感しやすい国だからです。
世界的に見て、電気代も家賃も高いのに、国民一人当たりの収入はそれほど高くないのですから、普通に暮らしていれば貧しさを感じるのも当たり前です。それでも日本人は勤勉ですから収入を上げようとみんな頑張ります。
ところが皮肉なことに、ここで頑張れば頑張るほどますます困窮感が増してしまうのがいまの日本の実情です。
というのも、日本人の多くは中小企業で働くサラリーマンであり、サラリーマンの給料はどれだけ頑張ろうとそう簡単には上がらない仕組みになっているからです。にっちもさっちもいかないこの状況、一体どうすればよいのでしょうか?
たぶん、多くの人々はひたすら我慢をしています。生活を切り詰めて、その一方で倹約に励んでいます。ところが、そんな人々に対して、政府は何をしたでしょうか?
なんと・・・・・増税です。なんと・・・・・円安誘導です。燃料費の高騰を招いて不必要な物価高を招いたのです。
この貧しさの理由が私たち個人の能力の低さなのであれば、まだ納得もできるでしょう。しかし、そうではないのです。わたしたちの能力が低いわけではないのです。だからこそ日本は世界一のお金持ち国家になれたわけです。
ところが日本政府がそれを台無しにしているのです。大企業も内部留保に躍起になり、経済を活性化させようとはしていません。
新しいことに投資しなくても、大企業が生き延びることができるように、政府は大企業の荷物(人件費、法人税 等)を軽くする政策を続けているのです。
わたしたちの貧しさはけっして「自己責任」という枠でくくれるものではないのです。わたしたち労働者は、どうすればいいでしょうか?
答えはもう出ています。自分の生活は自分で守るしかない、ということです。しかし活路の見つけ方がわからない、と戸惑っているのではないでしょうか?
頑張る気力はまだ残っているのに、その気力をどう活かしていいか、力の向けどころが定まらないのです。逆にいえば、力の入れどころがわかりさえすれば、貧しさを実感する状況を突破することは、そう難しいことではないのです。
活路を見つけるためには、「なぜ頑張っても収入が上がってこないのか?」、その理由を知る必要があります。もちろん、不景気がその原因の一つではあるでしょうが、稼ぐ人は、そんな状況下でも稼いでいます。
かたや、稼げる人がいて、かたや稼げない人がいる。一体この差はどこにあるのでしょうか?
その答えはたった一つです。それは稼げない人は売っている商品が間違っているのです。「商品?、売ってる?、いやいや、わたしは営業職ではないので、何かを売る仕事をしているわけではありません!」などと思った人もいるでしょう。
しかしあなたが営業職だろうが、事務職だろうが、総合職だろうが、そして自営業だろうが、仕事で頑張っても収入が上がらない人はみな、一様に「間違った商品」を売っているのです。
いえ、もっと正確にいえば、お金になりにくい商品を売っているから、収入が上がらないのです。
将来のお金に対する漠然とした不安や閉塞感を打破したければ、生命時間を売って手に入れたお金を金融投資に回すのではなく、「付加価値を売る」ってキャッシュ(現金)を集めるべきなのです。
もちろん手持ちのお金(軍資金)があればあるほど「付加価値を売る」のは楽になります。しかし手持ちのお金が無くても「付加価値を売る」ことが可能であることは、すでにレポート「庶民の投資戦略(中編:理論)」で説明しました。
ひらたくいえば、お金がほしければお金を集めればいいのです。付加価値を売れば、お金は自然とあなたのもとに集まってきます。あなたが考えるべきことは、「将来の自分のお金」についてではなく、「他人が現在抱えている問題」についてなのです。
具体的になにを売るかは、その時その時のアイディア次第です。大切なのは売るモノのほうではなくて、クリエイティブな思考です。それさえあれば、付加価値のある商品はいくらでも生み出せるのです。
あなたはどんな付加価値を売りますか?
とはいえ、人によってはそれは難しい作業だと感じるかもしれません。特に、これまで付加価値やクリエイティブといった世界から遠ざかっていた人ほど苦手意識が先に来てしまう可能性が高いでしょう。
「急に付加価値をつけた商品だなどと言われても簡単に思いつかない」といったようにです。
そう。ここに壁があるのです。いま「簡単に思いつかない」と思った人は、最初から「自分には付加価値のある商品など作れない。自分にはオリジナリティなんかない。」と思い込んでいるから、「できない」と思ってしまうのです。
しかし、そんなことはありません。誰にだってオリジナルの商品をつくることは可能です。なぜなら、あなたは世界にただひとりなのですから、あなたの作る商品も世界にただ一つ・・・・・でしょう?
オリジナルとはたかだか、そんな程度のことなのです。つまり、そこで臆病になる必要などまったくないのです。問題とすべきは、「あなたの気持ち・考え方・スキル」ではなく、そのオリジナルの商品に買い手がいるか?いないか?ということなのです。
需要についての心配をするならいざしらず、できるか、できないかを心配するなど言語道断。まさにそれこそがスレイブ(奴隷)根性というものなのです。あなたは奴隷根性を捨て去ることができるでしょうか?
奴隷根性とオサラバするとどうなるでしょうか?
奴隷根性を捨てた途端に、見る景色が変わります。世界が変われば、お金の集め方も自然に変わります。奴隷を根性を捨てた途端に見える世界とは、どんな世界でしょうか?
そこは自分の労働の対価は自分で決めることができ、お金を自分の裁量の範囲で自在に使いこなせる世界です。
「そんな夢のような話は信じられない!」と思う人も多いでしょう。しかし、そんな人が日本には多いからこそ、自由に稼げるのです。
とはいえ実はわたし自身も、かつては奴隷根性にどっぷりハマっていました。だからわかるのですが、マジメに受験勉強し、マジメに働いている人ほど依存体質になっています。
奴隷根性から卒業した人が、奴隷根性にどっぷりつかった人をみると、「なぜ、あそこをああしないのか?」、「なぜ、こう考えないのか?」、「なぜ、これをやらないのか?」など『なぜ』の宝庫です。
奴隷根性から卒業すれば、奴隷根性にどっぷりつかった人が見えない、見落としている、あるいは、見ようともしない世界がいくらでも見えてしまうのです。
わかりますか?奴隷根性にどっぷりつかった人に見えないものが見えているということは、大きなチャンスがあちこちに転がっているということです。その圧倒的なアドバンテージがあるから、付加価値を発見してお金を集めることができるのです。
では・・・・・どうすれば奴隷根性とオサラバできるでしょうか?どうすれば付加価値を生み出してお金を集めることができるでしょうか?
付加価値を生み出してお金を集めるもっとも簡単な方法を知りたいですか?それは・・・・・「自分の問題を自分で解決し続ける」という方法です。
付加価値を生み出すということは「他人が現在抱えている問題」を発見することでした。しかし「他人のことはよくわからない」のではないでしょうか?
そこでまずは自分自身が抱えていた問題のなかですでに解決したものを探すわけです。あなたがすでに解決した問題のなかで、解決するのが難しかった問題はなかったでしょうか?
たとえばわたしは脱サラして何もかもわからない状態でスタートしました。ぶち当たった問題は小さいものから大きいものまで、さまざまな種類があります。
たとえば無料で解決できた問題もあれば、有料で解決した問題もあります。またお金や時間をかけてもなかなか解決できなかった問題もありますし、お金をかければ解決できることがわかっているのに、お金がなかったので時間をかけて自力で解決した問題もあります。
そして毎日あらゆる問題を解決する生活を続けていると、気づいた時には「他人がお金を支払ってでも解決したい問題」がわかっている状態になります。なぜならば自分自身が、時間とお金をかけて試行錯誤する経験をしているからです。
事実、本レポートをあなたに提供できるのも、わたしがいろんな問題にぶち当たってきたからです。いろいろな問題にぶち当たってきたから、『お金の不安を払しょくする』という問題を解消する方法がわかるわけです。
新卒で外資系コンサルティング会社の戦略コンサルタントとして『生命時間』を短期間で大量に売る経験をしました。友人の10人中10人が「ビットコイン?なにそれ?」というタイミングでビットコインを買ったこともありました。
それでも『お金の不安を払しょくする』ことはできませんでした。
高倍率をくぐり抜けて奇跡的に外資戦略コンサルタントの内定を勝ち取り死ぬほど働いたのに・・・・・奇跡的にほとんどの日本人が仮想通貨に興味がないときに仮想通貨を手に入れる幸運に巡り合うことができたはずなのに・・・・・
わたしが「これを達成すれば、もう安心!いっちょ上がりでしょ?」と信じていたことを実現すればするほど、お金の不安は解消するどころかふくらんでいったのです。嘘のような本当の話です。
わたしはどこで間違えたのでしょうか?
答え:「根本から間違っていた」のです。
『生命時間』を売って稼げば稼ぐほど、税負担は重くなります。わたしは新卒で年収550万円をもらい数年後には850万円になりましたが、頑張れば頑張るほど税金が高くなり、結果を出しても思うほど給料は上がらず、もっとお金がほしければ、もっと頑張らざらない状況に追い込まれていきました。
しかも日本は高負担、低福祉の国です。わたしが『生命時間』を売って稼いだお金で社会がよくなればいいのですが、そうはなっていません。税金として非効率的な使い方をされて、それでも足りないからと政府は借金までしています。
以上がわたしが社会人になるまで、あまり意識していなかった「お金」の問題です。しかしわたしが勘違いしていたことは、お金の問題とは本質的には「累進課税」や「給料が上がらない問題」や「税金の使い方」といった問題ではないのです。
わたしはお金の問題はお金の問題というよりは「生き方の問題」であることに気づいていなかったのです。「生き方の問題」である以上、「これを達成したらいっちょ上がり!」ということはないのです。
事実、お金の問題は死ぬまで続くし、家族に財産を相続させるなら、あなたが死んだ後もお金の問題は続いていくのです。
しかもお金を手に入れる方法として提案した第3の選択肢である「付加価値を売る」ことは、「他人の問題を発見し、その問題を解決するお手伝いをすること」でした。発見するにも解決するにも時間はかかります。
時間がかかるということは、人生の時間をそこに投資することを意味します。だから「生き方の問題」なのです。あなたはどのように生きることを望んでいるでしょうか?
「突然質問されてもよくわからない」という人も多いと思うので、話を続けます。
「将来のお金について不安があります。どうすればいいですか?」と悩む人には、その人の「現在の状況」と「将来したいこと」の2つを必ず質問するようにしています。
なぜならば「将来お金が必要」なのはその通りだとしても、「何がしたいのか?」によって集めるお金の金額だって変わってくるし、「現在の状況」によってお金の集め方だって変わってくるからです。
ようするに「将来」と「現在」が決まってはじめて、「どう生きるのか?」が決まるわけです。図にするとわかりやすいでしょう。
「生き方」を決める上でのポイントは2つ。1つ目は「現在」と「将来」を意識すること。事実、「現在」という点と、「将来」という点のどちらが欠けていても、「生き方」の線が定まらなくなります。
2つ目のポイントは「過去」が「将来」を決めるわけではないということ。「これまでどう生きてきたか?」と「これからどう生きるか?」は本質的にはまったく関係がないのです。
残念ながらほとんどの人は、「お金の問題」が「生き方の問題」であることに気づいてすらいません。
ほとんどの人は「なぜ自分は変われないのか?」という問題と向き合うこともせず、「自分はどこに生きたいのか?」と目的地を決めることもせず、結果、「どうしたらいいか?」と悩んでばかりで安全圏から出ようとしないのです。
一方で、現在と将来に向き合えば「生き方」が見えてきます。生き方が見えると「問題」にぶち当たります。問題にぶち当たれば「どうすればいいですか?」という漠然とした問題には興味を失い、もっと具体的な問題を解決するために試行錯誤せざるを得なくなります。
そして具体的な問題を解決すればするほど、自然と成長することができ、自分が解決してきた問題が他人にとっては「未解決な問題」であることに気づいた頃には、付加価値を生み出せるようになっているわけです。
現在置かれている状況や、将来実現したいことは、人のよって異なります。である以上、生き方も変わります。ぶち当たる問題も変わります。である以上、「どうしたらいいですか?」という質問に対する答えはすべてオーダーメードなのです。
つまり人によって生き方が異なる以上、お金を集める戦略や戦術は、人によって異なるのです。
たとえばレポート「庶民の投資戦略(中編:理論)」で紹介した「アイさん」は、自宅で子育てをしながらスキマ時間で月に4~8万円稼いでいるそうですが、もし「アイさん」の目標が「子どもが小学校に入学するまでにマイホーム資金がほしい」だったら、直ちに別の問題が目の前にあらわれるはずです。
また「アイさん」の実現したいことが「日本でマイホーム資金がほしい」ではなく、「アメリカでマイホームを買いたい」であれば、また別の問題に直面するはずです。
そう。本当に重要なことは「将来、心の底から本当に実現したいことはなにか?」なのです。
「将来本当に実現したいことはなにか?」ということがわからないのに、「お金がほしい」を連呼する人が珍しくありません。
わたしの経験上、そういう人はすぐに挫折します。なぜならば(当たり前の話)なのですが、「そもそも問題を解決する必要がない」からです。
「お金がほしい」といったところで、「将来、心の底から本当に実現したいこと」がないのであれば、そもそもお金を稼ぐ必要すらないのです。だからすぐに諦めても平気なわけです。
裏を返せば、もし本当にお金を集めたいのであれば、真っ先に「生き方」を決める必要があるわけです。
お金を集める戦略や戦術は山ほどありますし、本屋やネットで調べれば「やったほうがいいこと」は山ほど見つかるでしょう。しかし・・・・・それらの戦略や戦術が本当に必要であるか判断する唯一のモノサシは、あなたの「生き方」だけなのです。
あなたの「生き方」はどのようなものですか?誰のために何をしますか?あなたの成功を祈っています。
【完】