人間は機械ではありません。機械にはなくて人間にはあるものはなんでしょうか?そう。感情です。人間であるわたしたちが結果を出すためには、湧き上がってくる感情と上手に付き合う必要があります。
感情を味方につけることができれば結果につながりやすいことは明白でしょう。例えば感動・希望・満足感・爽快感・充実感・連帯感・ひらめき・安心などの感情をもったまま行動し続けることができたら・・・・・どれほど心強いでしょうか???
しかし残念ながらほとんどの人が結果を出す過程のなかで、感情が結果を出す上でのブレーキになってしまっています。例えば不安・劣等感・やる気のなさ・不満・閉塞感・あきらめ・焦りなどの感情に囚われると、思考を停止してすべてを投げ出したくなってしまうのです。
どうすれば感情を敵ではなく、味方にすることができるのでしょうか?
日本人は感情を腹の底から湧き上がってくるものだと勘違いしています。言葉を変えると、日本人は感情をゲップのようなものだと認識しているのです。(参考:英語で感情のお勉強)
だから感情に対処する方法として「メンタルを鍛える」とか「折れない心をつくる」などの精神論にいきつくのですが、ほとんどの場合において挫折します。
なぜならば感情は心から湧き上がってくるものではなく、あなた以外の外部から容赦なく引き起こされる「結果」でしかないからです。
例えば先日、わたしは自転車の運転中にクルマにひかれそうになりました。青信号になったので、横断歩道を渡っていたら、、、なんと、、、車が猛スピードで突進してきたのです!!!
危機一髪のところで衝突を回避したのですが、衝突するかもしれないという瞬間に恐怖を感じましたし、危機を回避したあとには安堵し、その後すぐに怒りを感じました。
恐怖も安堵も怒りもすべて、車が猛スピードで突進してこなければ感じる必要のなかった感情です。そう。感情はある日突然、否応なしにあなたの身に降りかかってくる想定外の物事に対する「結果」なのです。
感情を引き起こす原因はある日突然、あなたに降りかかってきます。しかし裏を返せば、感情の背後には原因があるということでもあります。
そう。あなたが結果を出す過程のなかで、不安・劣等感・やる気のなさ・不満・閉塞感・あきらめ・焦りなどを感じたのであれば、なにかしらの原因が隠れているのです。
つまり何が言いたいのかというと、あなたの身に降りかかる感情の原因を突き止めた上で対処することができれば、あなたは結果を出す上でブレーキとなるものを取り除くことができるのです。
そこで今回は結果を出す上でブレーキになりやすい、不安・劣等感・やる気のなさ・不満・閉塞感・あきらめ・焦りなどの感情を生み出す元凶となりやすい原因を解説していきたいと思います。
「漠然とした不安」という言葉がありますが、そもそも不安という感情は漠然としたものなのです。
精神医学でいうところの不安症とは、具合的に恐れる対象や根拠がないにもかかわらず、「何か嫌なこと、恐ろしいことが起こるかもしれない・・・」といった悪い未来を漠然と想像し、不安に囚われる病気です。
そう。不安の感情の原因は『何が、どうして、どのように怖いのか』が認識できないことなのです。つまり言葉を変えれば『ビジョンの欠如』が不安の原因になっているのです。
劣等感は「他人が決めた価値基準」を自分が受け入れた時に生まれる感情です。例えば背が高くないと「モテない」とか、痩せないと「みっともない」などと感じるのは、子どもから大人になる過程で、なにかしらの価値観を埋め込まれたからです。
そう。劣等感のそもそもの原因は、「他人が決めた価値基準」を他人と一緒になって肯定している自分自身にあるのです。ですから劣等感から完全に解放されたければ、「自分の判断基準」に沿って生きることが処方箋になるでしょう。
とはいえあなたが「成功したい」と願うのであれば、「他人が決めた価値基準」に従わないといけない場合もあるでしょう。なぜならば成功とは「他人から認められること」が前提になっているからです。
では「他人が決めた価値基準」のなかで成功したい場合には、どうすればいいのでしょうか?答えはわかりきっています。そう。好きなことではなく自分の『強みを生かす』ことで他人から認められるように工夫するべきなのです。
人間誰しも疲れます。疲れたら無気力になります。無気力の原因は睡眠不足や栄養不足です。身体と心にいいものを食べてしっかり眠ることが無気力を克服する一番の方法です。
しかし身体も心も動くのに「無気力」であることを理由にして行動しない人がいます。この「無気力」はやる気のなさが原因です。そして無気力になると「体調が悪い」とか「気持ちが沈んでいる」など、やらない理由を考えることに気力の大半を使うようになります。
そもそもなぜやる気がないのでしょうか?その理由は簡単です。ズバリ「そもそもやりたくないから」です。そもそもやりたくないことを無理矢理やろうとしているから、やる気が起きないのです。
そう。やる気のなさの原因は『情熱の欠如』なのです。
一日でも早く結果を出したいと願うのが人情というものでしょう。たくさんの人が早く結果を出したいのに、思うようなペースで結果がでなくて不満を抱いています。
なかなか結果が出ない人は「もっとお金があったら」、「もっと優秀な人が身近にいたら」、「もっと集中できる時間があったら」、「もっとノウハウがあったら」などと考えます。
もしあなたも同様のことを考えた経験があるのであれば、不満の原因はズバリ『リソース不足』です。
結果を出している人であっても「わたしはこの程度の結果しか出せないのか?」と自問自答しながら限界や閉塞感を抱くことがあります。どうすれば限界や閉塞感を乗り越えることができるのでしょうか?
頑張り屋さんほど一人で頑張ることが大好きです。しかし日本語には「三人寄れば文殊の知恵」ということわざがあります。「一人で頑張っていること」がボトルネックとなり、もっと大きな結果を阻んでいる可能性もあるのです。
そう。限界や閉塞感の原因は『パートナーシップの欠如』なのです。
「あなたのやりたいことはなんですか?」と質問されて「やりたいことがわからない」と答える人がいます。子どもの時はやりたいことがたくさんあったのに、大人になるとなぜやりたいことがわからなくなるのでしょうか?
「やりたいこと」があってもそれを「実現する方法がわからない」ということが人生で何度も繰り返されるうちに、「実現する方法がわからないこと」は最初から認識の外の世界に放り投げだされてしまうのです。
そう。「どうせわたしなんかが・・・」というようなあきらめの感情の原因は、『戦術(実現する方法)の欠如』にあるのです。
不安という感情がそもそも漠然としたものである一方で、焦りの感情を引き起こす原因はハッキリと認識できます。例えば山道を歩いていてヘビに出くわした時に感じるのは「不安」ではなく、恐怖や「焦り」といった感情です。
なぜ結果を出す過程で焦ってしまうのでしょうか?それはやりたいこと(ビジョン)があって、やるべきこと(戦術)もわかっていて、やろうと思ったら(情熱)できるはずなのに、なかなか結果がでない状況がハッキリしてくるからです。
もちろん「なかなか結果が出ない状況」であっても「いずれ結果はでる」と確信できていれば焦ることはありません。焦りを払しょくするためには何が必要なのでしょうか?
毎日やるべき具体的なことがわかっている場合には、やるべきことに集中できるので焦りとは無縁でいられます。そう。焦りの原因は「計画・実行の欠如」なのです。
もしあなたが「思うような結果がでない」と悩むことがあるなら、自分自身の感情と向き合った上で、「結果を出すために足りないもの」を探すことをおススメします。
「結果を出すために足りないもの」を発見した上で手当しなければ、不安・劣等感・やる気のなさ・不満・閉塞感・あきらめ・焦りなどの感情が結果を出す上でのブレーキとなってあなたを悩ませ続けるでしょう。
つまり車のサイドブレーキをかけたままアクセルを踏み続けるような状態になり、「どうして思うような結果が得られないのだろう?」とモヤモヤし続けるハメになるでしょう。
とはいえ、ビジョン・強み・情熱・リソース・パートナーシップ・戦術・計画のそれぞれについて個別に検討を加えるとなると大変な労力を必要としますし、それぞれ個別に検討すればいいというものでもありません。
なぜならばビジョン・強み・情熱・リソース・パートナーシップ・戦術・計画といった問題は、それぞれが独立した問題というわけではなく、それぞれが密接に関係しているからです。つまりすべてを「同時に」検討した上で、すべての要素に一貫性をもたせる必要があるのです。
どうすれば結果を出す上で必要不可欠な、ビジョン・強み・情熱・リソース・パートナーシップ・戦術・計画といったそれぞれの要素に一貫性をもたせることができるのでしょうか?
もしあなたの答えが「自分バージョンのCMを創ること」であれば、きっとあなたは過去にお届けした2つのレポート、『未来記憶の創り方』、『結果の創り方』を読んでくれたのでしょう。
実は・・・・・「自分バージョンのCMを創る」作業は、ビジョン・強み・情熱・リソース・パートナーシップ・戦術・計画のすべての要素を同時に考える上で役立つのです。なぜでしょうか?
その理由はズバリ・・・・人間は誰しも自分にとって重要なものしか認識できないからです。自分バージョンのCMが、あなたにとって強烈なものであればあるほど、あなたの無意識はビジョン・強み・情熱・リソース・パートナーシップ・戦術・計画といったものを発見するように働いてくれるのです。
旅行に例えるのがわかりやすいでしょう。「どこどこにいって誰と何をしたい」というイメージがあってはじめて、いつ・誰と・どのようにして行くのか?そのためには予算がいくら必要なのか?本当にリソースを消費してまでやりたいことなのか?ということが認識できるように(考えられるように)なるのです。
例えば「明日からタンザニアにいってもらいます。リュックサック1個しかもっていけません。あなたは何をもっていきますか?」と質問されたとしましょう。もちろん唯一無二の『正解』はありません。
あなたなりの「正解」は、明日からタンザニアで何をするか?ということをイメージすることからはじまるでしょう。その上でタンザニアの場所・気候・経済状況・治安などについて情報収集すれば、あなたなりの「正解」が導かれるはずです。
ここで重要なことは「タンザニアで何をするのか?」というようなイメージがあってはじめて、「タンザニアに何をもっていくか?」ということが認識できる(考えることができる)ということです。
そう。結果を出すためにもっとも重要なことは、「結果を出しているあなた自身のイメージ」をどれだけ臨場感豊かに想像できるか?ということなのです。
「自分バージョンのCMを創る」作業というと億劫に感じる人がいるかもしれませんが、大袈裟に考える必要はありません。その証拠に、数か月先に予定されている楽しい旅行のことを考えたくない・・・という人はいないでしょう?
きっと旅行について計画しているあなたは、旅行に行く前から幸せなはずです。旅行先について調べるとか、旅行代金を支払うとか、一緒に行く仲間と予定を調整するとか、そういうメンドクサイはずのことも、メンドクサイとは思わないはずです。
人生はよく旅に例えられます。あなたはあなたの人生という旅のなかで、本当にしたいことや達成したいことはどのようなことなのでしょうか?
現時点で「人生の最終目的地」についてイメージできる人は稀でしょうが、それでいいのです。まずはあなたが出したい結果をイメージして、とにもかくにも最初の結果を出してみてください。
結果を出したらどうするか?その答えは簡単です。
次の結果をイメージする⇒次の結果を出す⇒次の次の結果をイメージする⇒次の次の結果を出す・・・・このステップを継続するのです。
そうすることができれば・・・・・あなたは「結果を出せる人」になっているはずです。そして「結果を出せるあなた」は、成功や幸せを身近に感じることができるはずです。
あなたの成功と幸運を願っています。